絵日記を書こう。
はじめに
今年も夏の時期にやってきた、写真コンテスト。今回のテーマは「夏休みの絵日記」で、昨年の「夏’2023」に続いて夏がテーマとなっています。
大きく異なるのは「絵日記」ということで、文章も明確に評価対象に含まれている点。厳格に制限されてはおりませんが、「15字×10行。入賞作品の文章は縦書きで紹介」というフォーマットの規定まであるのは珍しいです。
従来の写真コンテストにおいてもPR文が「評価対象」に含まれているものの、あくまで主題は「写真」と理解しています(体感的な話です)。
2年連続で夏のテーマが来てしまうと、正直自分のアイデアが枯渇している気持ちが拭えないのですが、
どこまで反映されるのかという点は疑問が残るものの、「文章も評価の対象になる」なら、その文章も楽しんで頂ける作品にしたい、という観点で今年は応募写真を考えることにしました。
というわけで、応募写真と文章(日誌)のご紹介です。縦書き表記を行うため画像とセットで文章を記載しております。文章のフォントには、フリーフォントの「うずらフォント」を使用いたしました。
No.3 ドラゴンサーファー
まずはリックくんの応募写真。今年の夏イベントで配布された、サーフボードドルボを利用して撮影した写真になります。夏イベントの内容に相まって、写真を撮るのが楽しいドルボードですので、コンテストに関わらず撮影チャレンジする方も多かった印象ですね。ドルボードが発するしぶきのエフェクトと、フィールドの水しぶきが重なって、ドラゴンのように見えた一枚を、応募写真にいたしました。
撮影の様子はこちら。ドルボードで走りながらジャンプし、その間に旋回すると自分の上方にしぶきのエフェクトが来ます。これとナドラカンドの混沌にある海辺のフィールドを重ねました。
カメラの設定は「ヴィンテージ+近くにフォーカス」で、ドルボードでジャンプする際にウィンクしているのを抑制するため、「つねに目を開ける」設定を加えています。
No.4 野菜狩りに行った日
キュキュさんの写真は、野菜狩りの写真。「狩り」と行ってもハサミを持って実を狩る…のではなく、斧を持ってモンスターを狩っています。「狩り」の言葉遊びを用いた、文章があるから活きるネタかと思います。
撮影中の写真はこちら。写真撮影としての工夫はあまり多くないのですが、「大きな野菜を狩る」ために、転生モンスターの大ナスビナーラの出現を待ち続けました。シチュエーションを考えると大ナスビナーラの方を見て驚くべきなのですが、ナスビか自分のどちらかの顔が見えなくなってしまうので絵面を優先して、カメラ側を向いて驚いてもらっています。
メイキングとして書けることが少ないのですけど、今回の応募写真の中で撮影時間は長い方だったのですよ。。。転生モンスターと天気・時間の兼ね合いで面倒事が多くって。
No.276 よこ並びの恋心
続いてみやこの応募写真。「夏の海と淡い恋」というモチーフが大好物なので、今回もそのテーマで1枚撮りました。写真よりも文章に力を入れていまして、行頭の文字を横に読むと、日誌の書き手の本心が示されています。
撮影場所は、先日開催されたハウジング万博でご案内したマイタウン「サンセットホライゾン」の2番地前にある正面階段です。
当日のご紹介でお話ししておりましたが、この階段から見える夕景が好きで、どうしても撮影に使用したかったんですよ。ただ、この写真を撮る上で大きな問題がありまして。
お気づきの方もいるかもしれませんが、この階段から見る海は、東向きです。……夕日、沈みません。
この、物理法則を無視した問題は、マイタウンの装飾に使用している「虹のプラネタリウム」を活用して解決しました。
メイキングの写真を見て頂くともう少し判りやすいのですが、虹のプラネタリウムは空の虹を描いた下に、光の雨のエフェクトがあります。このエフェクトを海に重ねて、海に沈む太陽を表現しています。
エフェクトの大きさと画角の調整がプクリポだと難しくてどうにもならなかったので、今回は珍しく人間(子供)姿での撮影となりました。
あと、地味なこだわりとして、淡い恋愛感の表現として「手をつなげそうだけど、つないでいない」という微妙な距離感を取っています。写真を見て察して下さった方がいて、嬉しくて思わずにんまりしてしまいました。
No.277 ぼうけんにっき(評価済)
続いてデビッドくんの日誌。教育によろしくないあるあるですが、「ゲームやテレビのことを日記に書いて、先生に注意される」という日誌を表現してみました。これも、みやことは少し違うアプローチで、文章に力を入れた1枚となっています。
メイキングの写真はこちら。海のセットの手前に置いたイカダ風の座椅子にこしかけています。セットの間に照明をしかけることでゲーム内の画面っぽさを表現しました。
撮影時は水墨画フィルターにテレビフレームを重ねて、ブラウン管に写った画面ぽさを表現しています。
もともとデビッドくんの写真は、同じ構図で違うテーマの写真を考えていました。「航海日誌に遺された、宝の地図」みたいな。ただ、いざ仮組みで設営したセットで撮影してみると、思っていた以上に悲壮感が漂ってしまって夏休みっぽさがカケラも無いので、アイデアを考え直すとともに、先生からのコメント、という形で文章に遊びを加えています。
No.475 かみなりが鳴る日
続いてケントくんの応募写真。台風やゲリラ豪雨によって雷が鳴り、外が荒れている状況を窓越しに見ている様子を撮影しました。Xにポストした後、文章を少し直したので日誌の内容はポスト時点から変わっています。
メイキングの写真はこちら。窓つきの便利な壁ごしに、しぐさ「竜神族の祈り」+表情「おびえがお」で窓越しに眺める様子を表現しています。
稲光で部屋の中がほのかに明るくなる表現を形にするため、窓明かりを内側に向けつつ、スポットライトで手前を白色で、部屋の奥側を青色でそれぞれ照らすことで、明るくなる場所を調整しました。窓の外を飛んでいる家具はダストンの像の小物です。
カメラは「油絵フィルター」と「あめフレーム2」を使用していますが、暴風雨を表現するためにしぐさ「シャワー」の雨と、「木の葉がくれ」の風を足しています。これだけだと稲光の表現が弱かったので、ワープクリスタル・白のエフェクトをさらに加えて、顔の近くが明るくなるタイミングに合わせて撮影しています。
癖があって使いどころが難しい油絵フィルターですが、部屋の灯りを消しつつ、雨と組み合わせることで、雨模様の表現に利用できたのは良い発見でしたね。
No.534 プクランドのお勉強
最後はみゃーこ。これは、過去に別のコンテストで制作・応募した写真のリテイクになります。テーマを聞いた時に真っ先に浮かんだのがこれだったのですけど、折角なら新しいものを作りたいな、と思っていまして。
しかしながら、リアル事情や諸々で撮影をする時間がこれ以上確保できなくなったこともあって、過去の写真を少々手直しして今回のコンテストで再応募することにした次第です。
メイキングの話は、過去の日誌をご参照ください。
おわりに
以上が、今回の写真コンテストで応募した作品となります。2年連続で夏がテーマとなったため、アイデアのひねり出しに死ぬほど苦労したのですが、なんとか一家分提出することができました。
全体を通じて意識したのは、写真もさることながら「子供のお手本にもなる文章を目指す」ということでした。もし入賞となった場合、いつも以上に文章もきちんと読まれることになりますので、なるべく丁寧に、でも子供にも読みやすい平易な文章にすることを心掛けました。(一部、反面教師として参考にしてほしい作品もありますが。。。)
日記というテーマに基づいて、「一人称視点」「話の主題と、起きたこと」「その起きたことに対する展開」「主観に基づく結論・感想」という基本的な文章構成を維持しながら、横読みやオチを付けるなど、文章中に工夫を凝らす挑戦をしたつもりですが、その辺りが上手く伝えられていたら嬉しいです。
文章を書くのは楽しいけれど、読んで頂けるに足る、読みやすい文章を書くのは難しいですね。これからも精進です。
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