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地図を描く。

ぼくらのプクランド冒険マップ(2022)

【ぼくらのプクランド冒険マップ】

ドルボードがなく、誰もが徒歩で冒険していた頃は
今よりも大陸が大きく見えていたと思います。

そんな徒歩で見分を広めた時代の記憶を反映した、
プクランドの冒険マップを再現しました。

出来上がった地図には、大きく見えた大陸中に
仲間達との思い出が溢れていました。

写真コンテスト「ドラゴンクエストⅩ オンラインの歴史」応募PR文

こちらの写真は、6月に開催された写真コンテストの応募作品になります。コンテストの応募期間が普段より長かったことや、ちょうどアップデートを挟んだことなどもありまして、セットの公開が少し遅くなってしまいました。

ハウジング万博2022 1日目集合写真

7月15日に出展側で参加しました、ハウジング万博にてようやくお披露目する機会が出来ましたので、その際にお話しできなかったことも含めてメイキングのお話を触れたいと思います。

いきなりですが、もともとこのジオラマは、5月のDQXTVで初報が発表された、「みんなでつくる ドラゴンクエストX覧会」の応募作品案として、考えていたものでした。

X覧会は「立体物部門」「イラスト部門」「スクリーンショット部門」の3つがあり、2年前に開催された際には、とりわけ「立体物部門」「イラスト部門」が賑わっていた印象に思います。公式の企画でハンドメイドの作品を紹介するという機会もこれまでほとんどありませんでしたし、沢山の冒険者が思い思いの形で表現した「自分の好き」が溢れていた、とても素晴らしいイベントでした。

自分も2年前はスクリーンショット部門で、チャット欄やPCのデスクトップを利用した遊び心のある写真を応募しておりましたが、できるならイラストや立体物も挑戦してみたかったなー。。。という思いがあったり。

…と、いいますのも、みやこの中の人は手先を使った細かい作業が本当に苦手です。学生の頃、美術の先生に「アイデアはいいのに、それを具現化するセンスがない」とも言われたことがあります(実話)。もし仮にイラストや立体物を作るとしたら、手直しが多すぎて年単位の時間が必要でしょう。応募期間には到底間に合いません。

しかしながら、ゲームの中では難しいものを自分の技術で補うことができる、ハンドメイドの世界には(自分ができないこともありまして)とても憧れがあります。

今年のアスコンでは、きりのさん( @kirinodqx )と、テオリルさん( @teoril_dqx )が応募写真を素敵なイラストにしてくださいました。
イラストにして下さったことがまず嬉しいのですが、きりのさんもテオリルさんも、自分がやりたかったけど写真では技術的に表現できなかったことをイラストの中で形にしてくださった部分があり、こういう自分の作品を発展させてくださる、というプラスの連鎖がとても嬉しくて。

そういった経緯がありまして、今年「X覧会」をやりますよ、という告知が発表されたときに「自分ができる方法」で絵を表現したいな、と思ったのです。改めて、きりのさん、テオリルさん、本当にありがとうございました。

 このジオラマは、「ウォーターサイドラグ」と「お家用野道のラグ」を上下に重ねて大陸を形作っています。海を上にするか、陸の部分を上にするかを微妙に調節して、プクランドの形にしているのですね。
 発案当初は、他のラグも組み合わせつつ、上のような形でアストルティアの世界地図にしたかったのですが、家具の設置数や重ねる数が上中下の3段階だけでは、とてもじゃないけど足りないと思い、出身地であるプクランド大陸に絞ることにしました。

そんな感じで、初版となったのがこちら。まだオルフェア西~エピステーサ丘陵の辺りをどのように形にするか悩んでいた頃です。並行して、上の写真ができた頃に写真コンテストの告知が発表がありました。

 かなり意表を突いたテーマに戸惑ったのですが、昔のことを振り返ったときに今ほどSNS等を通じた攻略情報の伝播は早くなかったこと、便利なツールも多くなくて、冒険をする傍らで自分の見たこと知ったことを手元のノートなどに書き記していたことなどが、印象に残っていまして。

 そんな「自分で書きおこした冒険記録」が、今作っている地図にちょうど重ねられると思い、「手描きの冒険マップ」とする最終形が見えてきました。

プクランドの東側(プクレット~オルフェア)には花々を重ねました。初めてプクレットの村を出たときに、目の前に広がる花々がとても印象的だったのですね。そして、他の大陸でも一緒だと思いますが、とりあえず目の前のスライムにぶつかっていったのも懐かしい思い出。
けがれの谷では見えないゴーストに困惑させられたことが印象に残っているので、周りに幽霊を浮かせてみました。

ちなみに幽霊は、写真に入りこまない形で黄金のファラオの棺桶を配置しています。

プクランドの西側は建造物や街を中心に。ナブレット団長とラグアス王子はやっぱりいて欲しいですよね。さりげなくナブレット団長はサーカスの上に座らせたり、ラグアス王子は城の前に立ってBANKの文字を隠したりしています。一番悩んだのはキラキラ大風車塔で、風車の部分を表現するために片っ端から家具カタログを漁った結果、最終的にしぐさのひまわりで表現することになりました。

そんな感じで出来上がったプクランド大陸がこちらです。「冒険の記録を反映した地図」という表現をするために、随所に吹き出しを追加してみました。プクレット大陸っぽく見えますかね?

ちなみにこちらの写真は、ジュレットビーチハウスの構造を利用して上の階から撮影する都合上、奥側にあたる部分(地図の北側)を大きめに作っています。そうすることで遠近感の錯覚を利用して、地図の平面感を表現しました。

 地図の細かなところを作りこみながら思ったのは、今も当時もフレンドやチームの皆様と「〇〇でこんなことがあったよ」という話をしていること。
 いつだって、そういった会話の繰り返しから色々な行動や結果が生まれています。そうしたことの1つ1つが思い出となっていて、そう考えると、思い出はいつも自分一人のものだけではなくて、同じ時を共有した人みんなと共に出来上がっているものなんですよね。
 だから、自らの記録を示した「手描きの冒険地図」は、ぼく(私)が描いたものだけど、その上に載っている情報は「ぼくら」の話である。それは自分の歴史という直列的なものだけでなく、同じ時に様々な場所で仲間が共有した並列の思い出も重なっていて。それこそが「オンラインゲーム」の思い出であり、歴史なんじゃないかな、と考えたのです。

それならばやはり、地図の上にはいろいろな時点の冒険の記録があるとよいと思い、フレンドの皆様にご協力をいただきまして地図の随所に、その時の思い出と合わせて立っていただきました。

プクレットの村の周辺ではスライムと格闘し、
オルフェアの町ではナブレット団長に出会ったり。
ポポリアきのこ山では桁違いの強敵におそれつつも、アクセサリを求めて飛び込んだり、
チョッピ荒野では水のはごろもを着てバザックスに挑んだり。

運営の皆様が用意したプクランド大陸を、冒険者があちこち駆け巡り、その中で生まれていった沢山の冒険者の思い出を、ギュッと詰め込んだ手描きの地図。最初に自分がやりたかった自分なりの絵を描くという表現に加え、別アプローチによる作品の発展、という挑戦に少し近づけたような気がします。(冒険の場を「作品」と呼ぶのは、かなり語弊がありますが。。。汗)

ハウジング万博でご案内した時も、「手描きの地図みたい」とか「昔のゲームの説明書に載っていた、世界地図のイラストみたい」とか、そういう感じでコメントを戴けて、説明を差し上げながら、画面の向こうでニヤニヤしてしまいいました。

そんな感じで作成しました、プクランド大陸のジオラマ。2022年8月15日までオープンハウスで公開しておりますので、お時間がございましたら、遊びに来ていただけますと嬉しいです。


以下、おまけ。 写真ではなくハウジング万博に関するメイキングです。

このジオラマを展示しているマイタウンは、写真セット設営用のマイタウンであるため、普段は1番地の家の周り以外装飾しておりません。
…が、さすがに家キットの素のまんまの状態でお披露目するのも難があるので、公開にあたって庭を作ってみました。

家の中に展示しているプクランド大陸にちなみまして、花を敷き詰め、キノコやイースターアーチで彩りを添えています。

屋内も限られた設置数で精一杯頑張ったんですけど、照明までは設置できなくて。。。暗くどんよりしてて、ごめんなさい。・゚・(ノД`)・゚・。

当日着ていた衣装の色は、バトルトリニティのオルフェアリーズをオマージュしてみました。そのままピンクに塗っても良かったのですが、前面に出て喋る紹介者が着るには目に優しくないかな。。。と思い、パステルカラーになるサンセットと白を軸にしています。

まぁ、そうしたらそうしたで、プクリポの身長も災いして見学中に見つけられなくなるという問題が起こってしまったのですが。。。反省。

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