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夢物語で終わらせないために・・

「大ヒット商品を作りたい」
「みんなに愛される商品企画に携わりたい」
「英語を活かして海外と日本をつなぐ仕事がしたい」など


キラキラした志望動機を見ていると、

大学で学んだことが仕事に活かせている人は
どのくらいいるんだろう?と素朴な疑問がわくことがあります。

専門的な学びや理系の学びを研究職などで
活かして就職するケースは多いのですが

文系学科の学びを仕事に活かして職につく人は
なかなか数が少ないのが現状です。

英語や、食関連、プロダクト、マーケティング・・など
特化した科目を履修し、そうした学びを仕事に活かしたいと思う
学生が結構多く、

「大ヒットするような商品開発したいです」

「街づくりのデザインに関わりたいです」

「イベント企画がしたいです」

「グッズのプロデュースに興味があります」

といった志望理由をよく目にします。

数は少ないながら、実際にそうした職に就いている人もいるため、

きちんと段階を踏んで努力していけば可能性はあります。

ただ、こうした職種は、採用人数自体が少なく、
望んだ人みんながなれるような仕事ではない一面もあります。

新商品の開発は会社の利益に直結しますから
売れるものでなければ商品化には至りません。

商品開発の仕事は、
自分が作りたいものではなく、
売れるものを作れる人が就くポジションです。

そうした視点がないまま
自分が簡単にヒット商品を作れるような話で展開してしまうと
やはり「学生の甘さ」が露見してしまい
残念な結果になってしまうことがよくあります。

企画や開発のポジションに付くには、
顧客のニーズをしっかり把握し、流行の一歩先を読んで
アイディアを具体化していけるスキルが必要になります。


そのためには、営業など顧客に近い現場で数年経験を積むのが
一般的で、入ったばかりの新入社員が入社直後に
商品企画や企画部に配属されることはあまりありません。


そうした経験を積んで希望を出しても、
実際に配属されるケースは、ごくごく限られています。


企画や開発や広報やマーケティングなどを希望する
学生は非常に多いものの、

そんなに簡単につける仕事ではないのですが、

「営業は嫌なんです。できれば企画一本で・・・」
「2年とか、期間限定だったら営業も我慢します」など

企画職ありきで、いとも簡単につけそうに、話す学生が多く
「どうしてなのかな?」と疑問に思っていました。

そんな中、大学の学校案内をみて合点がいきました。

卒業後のキャリアプランのページに、
まさにそうした事例を出して具体的に説明しているのです。

大学でこういうことを学べば、こういう風に活かせますよ・・・・と。

多くの人が憧れる業種やポジションが並び、
望めば誰でもなれるようなキラキラした感じで、
書かれている入学案内が結構多いのです。

学生さんたちの夢物語の大元はここにあるのかもしれないと感じました。

こうした案内を目にすれば、
「自分もなれる」とイメージしやすいですし、
保護者の方々も当たり前のように、
こうした職に就くことを求めてくるようになるのでしょう。

大学を決めるとき
就職率は大きな判断材料になりますが、

それと合わせて
卒業生の就職先企業に自分が行きたい会社が入っているか、
きちんと見ることをおすすめします。

上に挙げたような職に就くことは
みなさんが思っている以上に難しいところがあります。

もし、企画や商品開発などに強い思いがあるときは、

実際にその仕事に就いている人に会って話を聞いたり、
大学のOBを片っ端から調べたり、
雑誌や新聞などの記事を読んで、どうすればたどり着けるのかを
調べて見てください。

そして早めに早めに動くことで、志望する気持ちをしっかり固め、
場合によってはポートフォリオなどを作成し
準備を進めていってください。

就活は1年しかありませんから、
やりたい思いがあるときは、しっかり準備して取り組み

「もっと早い時期からちゃんとやっていたらよかったな・・」と
後悔したりしないようにしてください。

中途半端に取り組んでもなかなか進めることはできません。

就きたい思いが強い人は、
人の何倍もしっかり研究をして自分の考えを固めて
臨んでみてください。

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