小さな空(みやびこ)
小さな空(作詞:武満徹)
青空みたら 綿のような雲が
悲しみをのせて 飛んでいった
いたずらが過ぎて 叱られて泣いた
こどもの頃を 憶いだした
いたずらをしてよく叱られた。
妹と一緒に家の裏の竹林で遊んでいて、
春、新竹が生えたとき竹の皮を全部剥いてしまったこと。この時は祖父にこっぴどく叱られた。
「竹が育たなくなるじゃないか!!」
顔を真っ赤にして怒っている祖父の顔を思い出す。
でも祖父と一緒にお風呂に入ると、いつも
「めんこい、めんこいなぁ」
と手ぬぐいで身体を洗ってくれた。
厳しくもあたたかかった祖父。
近所にもいつも怖いおじさんがいて、みんなで遅くまで遊んでいると
「おい!もう遅いんだから帰りなさい!
親が心配しているだろうが!!」
と怒鳴られた。
そんなふうに子どもの頃は
叱りながらも見守ってくれる人達がたくさんいた。
温かくいつも守ってくれていた人たち。
遊び疲れて帰ると、賑やかな家族の食卓が待っていた。
小さなときに見上げた空、自由だったあのとき。守られていたからこそ。
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