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『眠れぬ夜』と『緑の日々』/オフコース(昭和歌謡曲)

BFと言えるかどうか、ちょっと前まで頻繁にやり取りしていた男性が居た。

1960年代の生まれなので、私よりだいぶ年上。古風、アナログ、よく言えば純粋培養され、とにかく強烈な人だった。

そんな彼と連絡をしなくなって3週間以上が経過した。特に話したいとも思わない。でも貸し借りの清算はしたい。この要件だけ伝えようと久々に連絡してみた。すると以前のような圧迫もなく、世間話に花が咲いた。

私がかたく決めていたのは、絶対に距離を縮めないよう警戒すること。

‥ オフコースの話にたどり着くまで少し回り道をしてしまうが、ここで少し彼とのやり取りを書いてみよう。

「最近の私、音楽活動はじめたんです。甲斐バンド知ってます?聞いたりします?」

「知っとるよ、もちろん。CDは持ってないけど、その系統?ならオフコースや小田和正が好きやね」

「甲斐バンドで、好きな歌あります?」

「君の好きな曲、何か教えて!」

(心の声) 調べて私に合わせるのヤメロ。

「〇〇さん世代の人の、統計取りたいんです。お好きな曲があれば教えてくださいな」

「『HERO』って甲斐バンドやろ。僕それくらいしか知らんかな」

「わかりました、ありがとうございます」

「僕、オフコースは歌詞が好きなんよ」

「音楽仲間のお兄さん、”こころ” 好きって言ってました」

「こころ?って曲なん? 僕は ”緑の日々” を選びます!」

動画のURLを貼り付けてきた。

オフコース『緑の日々』

「”緑の日々” いい歌なんや~聴いてみて!コレ!!

♪ まるで君の望むような僕にはなれないかも知れないけれど~♬

「小田和正なら、”YES-YES-YES” も良いですよね。

♪ あの頃の僕は きっとどうかしていたんだね~♬」

オフコース『YES-YES-YES』

やり取りしながら、私はすかさず歌詞を読み返す。

(心の声) シマッタ、選曲ミス!!寄りを戻す歌だった。

「他にも、”ラブストーリーは突然に” 〇月〇〇日の僕らや~!」

♪ あの日〜あの時〜あの場所で 君に会えなかったぁったら~♬

小田和正『ラブストーリーは突然に』

(心の声)この人 また調子に乗っちゃいそう。

♪ やわらかく 君を包む あの風になる~♬

「あなた【あの風】となって、とっくに吹き飛んでいきましたよね?」

♪ 数えきれない哀しみの日々~♬ (”緑の日々” より)

「いま、私達の間に【哀しみ】なんてあります?」

♪ 今はすべてを 僕に任せて~♬ (”緑の日々” より)

「そう言える男になってから、言ってくださいね!フッ」

 以上。言葉まんま、こう伝えた。

さらに‥

「私はやっぱり、 眠れぬ夜 を一緒に聞きたいな!」

オフコース『眠れぬ夜』

(心の声) 返事がない、今日も伝わっていないようだ‥

オフコース『眠れぬ夜』とは、別れの歌。

♪ 僕は 君のところへ 二度とは戻らない~ ♬

こんな歌詞もあり、別れの意思を ハッキリ歌っている。

数分後、彼は言葉に詰まったようだ。

「もしいつか会う機会があったら、一緒に ”言葉にできない” 歌いましょう♬」

オフコース『言葉にできない』

小田和正の 『言葉にできない』は、歌詞を書く必要もないほど有名なので割愛する。

「‥‥‥言葉にできない は、まだ保留にしてもらえん?」

「わかりました。今は ”眠れぬ夜” を聴くようにしますね!」

♪ あれが愛の日々なら、もういらない~♬

「横を通り抜け、飛び出す自信マンマンですっ♬」

「緑の日々 は、今は若干不評なので‥よく吟味します」

こんなやり取りを経て、彼とは友達になれた気がします。

オフコース効果はすごい。

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