これが最後かもしれない。【ひねくれ育児日記】
授乳中に乳首を噛まれた。
めちゃくちゃ痛い。一度目はその時だけのことかと思ったが、その後も何度も。
検索してみる。他にも同じ状況になった人はいるらしい。いろいろ解決法が書かれていた。赤ちゃんに言って聞かせる、それも、高い声で叫ばず低い声で言う(高い声だと、赤ちゃんがその反応を見て楽しんで繰り返すので)。噛んだら授乳をおしまいにする。噛もうとしたときに口に指を入れる。噛んだら鼻をつまむ(呼吸ができなくなるので口を開ける)。テレビを消して周りを片付ける(赤ちゃんの気が散って遊び始めないように)。などなど。
息子は遊び飲みをしているだけなのか、歯がむずがゆいのか、わからなかった。
とりあえず、やれそうなことをやってみた。噛まれたときの「痛っ」という声をできるだけおさえて、低い声で「噛まないでね」とお願いする。しかしこれが結構難しい。とにかく痛くて、声を出さずにいられないのだ。出さずにすんでも、かなり苦痛をこらえた顔になる。噛んだ後に私の顔を見た息子の顔が曇る。
鼻をつまんでみても、きょとんとしている。もしかすると意図的に噛んでいるのではなく、歯が生えても今までと同じようにしていただけなのかもしれない。
そう思っても痛いものは痛い。最終的にはこらえきれず「いったあ〜」と言ってしまい、息子が驚いて泣き始め、私も痛くて泣く、という修羅場。
翌日の数回目の授乳、気がつくと息子は噛まなくなっていた。お願いが通じたのだろうか。噛んでいたのは二日ほどだった。
解決法を検索していたとき、噛むようになったのをきっかけに断乳、卒乳したという記述に複数回出会った。断乳するほどおおごとだったのか。驚いた。まだ断乳したくない。そんな心の準備はできていない。まだまだ授乳は続くと思って疑わずにいた。
その後、授乳のときは、もしかしたらこれが最後の授乳になるかもしれない、そうなったとしても後悔しないように、と思うようにした。そうすると、授乳中に息子の顔を見ていたくなって、息子の気を散らす要因を減らすことができる。ただ私の場合、それだけだとしばしば寝落ちしてしまうので、やっぱり気を紛らわすものも欲しいのだが。
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