2023.06.11 VS横浜FC
『5・6月の7連戦』の最終戦。相手は16位と沈んでいる横浜FC。
とはいえ5バックで引きこもって、カウンターという浦和が苦手とする戦術を崩せず0-0。優勝争いにまだ足を突っ込めない状況となりました。
落としてしまった勝ち点2
スタメン
まずはスタメンから。
横浜FCは浦和にも在籍していた岩武がキャプテンを務め、モラエス、ララ、カプリーニ、ヒアンと外国籍選手も多数所属。
浦和はやはりこのメンツ。さらに小泉がベンチに戻ってきました。
数的有利をどこでつくるか
浦和はボール保持時はいつも通り岩尾が降りて敦樹が上がる4-1-2-3に可変しますが、横浜FCの3-4-2-1はそのままハマります。なので浦和は西川を+1して数的有利を少しづつ作っていきます。
前半の中で綺麗に剥がせたなと言えるシーンは、浦和の力というより、横浜FCの中で、前からはめて取り切ろうとするのか、引いて守るのかよいう意思疎通が取れていないことの方が要因としては大きかったと思います。
特に横浜FCの1列目を突破された瞬間にそのズレが起こります。
浦和のIHである敦樹と安居が降りてボールをもらう際に横浜FCのボランチが付いていくかいかないか。
21分のシーンでは降りた敦樹にララが追いつかず、敦樹が前を向けるようになった所からゴール前まで迫れました。
引き込まれた際の打開策
横浜FCが引いて守る際は、5-4-1がベースですが、ヒアンの追い込みによっては山下か坂本が前に出て5-3-2ぽくなることもありました。それに対し岩尾が降りることで3vs2の状況を作り出し回避しようとします。
それでもショルツ、岩尾。ホイブラーデン以外の選手は捕まっている状態なので、それぞれがポジションを入れ替え、マークをずらしながらボールを引き出そうとしました。
ただ、じゃあ興梠が降りたら、代わりに裏へ走るのは誰?というような状況になり、ただボールの出し入れを行っているだけという展開となりました。
ただ、自分が降りてくれば相手も付いてくるので、それをひっくり返すターンはとても有効的でした。特に、興梠は言わずもがな得意分野で、さらに酒井は体を当てながらワンタッチでかわし、2人目が来るタイミングで一気に裏へのパスを出すことが出来ました。
なので、今節も大久保と関根は1vs1の勝負を仕掛けるシーンは多くなりました。
仮に大久保が勝負してダメだったとしても、岩尾を経由して、明本が絞って出来た逆サイドのスペースに展開し、今度は関根が勝負。という攻撃は出来ていました。
裏への圧力
後半に入ってから裏への意識が高くなり、相手のゴールキックを回収出来た際には、下げることなく、裏へ走り出している大久保にロングパスするシーンが増えました。
裏への意識は途中で投入されたリンセン、小泉によりもっと意識が強まりました。
彼らの投入後は互いに裏を狙うカウンター合戦のような展開になった為、中盤は間延びします。そこを制圧できたのは浦和で、小泉や安居がそのスペースでボールを受けることができ、リンセンへスルーパスを出せました。
最後に
試合終盤は戦術がというよりも、キャラクター勝負というような展開になりました。そうなれば浦和の方が優勢に思えましたが、最後まで決め切ることは出来ず。浦和は勝ち点3を取らなければいけない試合で1。横浜FCは1取れれば良いという状況でしっかり1を取りました。
広島が負けたので4位に浮上しましたが、優勝争いに一歩で遅れている位置。それでもACL決勝明けは、公式戦5勝3分1敗(7連戦は、4勝3分)とまずまずの成績。開幕2連敗が悔やまれますが、まだまだ期待できそうです。