現代の神楽 Recordless Memories

ついに完成しました!イタリアの映像作家Leo Pellegattaとの共作、「Recordless Memories」です。

コロナの状況の中、何かオンラインでできないかと始まった企画。最高のメンバーが参加。全ての素材がそれぞれの環境で録音したり、撮影したものです。音の編集は自分で行いました。自分以外の音を編集するのは初めてだったので、完成するまでは緊張感の高い期間でした。時間はかかりましたが、もともとの素材がよかった事、メンバーの惜しみない協力のおかげで、納得のいく音を作る事ができました。
素晴らしい音を提供してくださった参加メンバーに心から感謝です!

音が完成してからもLeoと何度もスカイプミーティングをして、イメージをすり合わせました。元々は民俗神楽の「鈴舞」という曲。詳しくリサーチする内、鈴のエネルギーは大地と空を繋ぐ水のように、限りなく透明なものである事がわかりました。詳しい曲の解説を下に掲載します。是非是非、動画をご覧になって、お読みいただけたら嬉しいです。

EmiEvans (Vo)
Miya (Fl)
平山織絵(Vc)
KuriyamaKazuo (太鼓)
植村昌弘 (太鼓監修)

「Recordless Memories」

福島県南相馬市江井地区に伝わる民俗神楽からのインスピレーションを受けて制作した作品。

日本の集落には、それぞれの地域ごとに、独特に伝承する「民俗神楽」が現存する。「民俗神楽」はそこに住む人々の手により伝えられ、年の節目などに神に捧げられる。

この作品は福島県・南相馬市、江井地区の獅子神楽から着想を得て作られた。限定された地域に生息するミクロな視点を、場所や時代を超越したユニヴァーサルな作品に再構築したものである。

元になった民俗神楽は「幕舞 / 幣束舞 / 鈴舞 / 勇舞」の四部構成からなる。前半では聖獣である獅子が、東西南北、四方の悪魔を退散させ、場を太平の世へと改める。第四部では、獅子が眠りから覚め、聖なる力を得て全てを超越するパフォーマンスを披露する。本作品でフォーカスする第三部「鈴舞」は、世を太平に改めてから、一時的な眠りにつくまでの中間のプロセスの場面である。

中空の鈴から放たれる音は、場を清め、異なる次元をつなぐ力を持つ。大地と天空を結び、水を潜る事で到達できる、死と再生の中間領域に存在する限りなく透明な世界を、ボーカル、フルート、チェロ、、太鼓、エレクトロニクス、そしてイタリア在住の映像作家 Leo Pellegattaが、現地の風景から取材した映像、また1990年ごろに江井地区で奉納された映像をミックスして、一つの映像作品として表現した。
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フルーティスト/ 音楽家。ジャズや即興の手法を通じ物事の境界を探索する。エフェクタやコンピューターなどの電子的アプローチを取り入れ、爆音ノイズやクラブシーンへも参加。能楽・雅楽など日本古来の音楽も研究、民俗神楽の神楽師としても活動している。HP ▶︎ miya-music.com