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R.I.P Chick Corea

ジャズフルートの演奏者でChick Coreaに影響を受けなかった人はいないのではないでしょうか。ジャズでメインの楽器として扱われる事のなかったフルートにて光を当てた第一人者がChick Coreaです。Spain / Windows / Friends などフルートの音色が最も活きる形の名曲が残され、功績は偉大です。

盟友のJoe Farrelが並外れてフルートが上手い、というのももちろんありますが、誰もやった事のない事を最初にやるのは、ただただすごい。あらためて曲を見てみると、Chick Coreaが残した名曲達は、メロディの音域やKeyの設定がフルートが最も輝く音域になっている事に気がつきます。楽器の特性を活かした作曲法、これは人間関係にも応用できる事だと思います。相手を活かす事で自分が活きてくる。Chick Coreaの曲を演奏していると、その喜びが全身を駆け巡ります。

先日、SpainをSolo Fluteで演奏しました。急遽決まった病院での演奏。聞いてくださる方の層が幅広く、とにかく身体が元気になる事にフォーカスした空間での演奏。何をやるか、悩んだ結果、フルートの良さを最大限伝えられて、ジャズの要素もあって、曲としてもしっかり印象に残るもの、という事でSpainを選びました。今までSoloで演奏した事はなかったので、何故選んだのか、自分でも不思議な所もあったのですが、数日後に悲しいニュースを聞いてふっと腑に落ちました。

感覚にフォーカスして音楽をやっていると、色々な事が繋がっていきます。今、世界中の音楽愛好家がChick Coreaの偉業に思いを馳せています。私たちも今日の音や金時のライブでも彼に捧げる曲を演奏します。残された曲に託された可能性を開拓するエネルギーを繋いで参ります。

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