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Canon IVSb改を自分で修理してみた

※素人修理はお勧めしません。自己責任でお願いします。
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私のキヤノンIVSb改は毎年冬になると調子が悪くなります。具体的には、1/30秒で後幕が走らなくなります。シャッターボタンから指を離すと後幕が走ります。
2年前、ある修理屋さんに出しましたが症状が再現しないと言われ、全体的な整備で返ってきました。ところが1年経った去年の冬、同じ症状が出て再修理になりました。その時は症状も確認され、直って返ってきました。
ところがです。さらに1年たった今年の冬、また同じ症状が出ました。もう、同じ修理業者に出す気にはなりません。別の修理屋さんに出すか、暖かくなって症状が出なくなってから使うか考えましたが、この際自分で開けて様子を見てみようと思いました。

よく観察すると、後幕が走らない状態でシャッターダイヤルが微妙に回りきっていません。シャッターボタンを押したまま、シャッターダイヤルを指で回してやると、カチッという感触と共にシャッターダイヤルが少しだけ回り、後幕が走ります。
おそらく、先幕が走りきったところで後幕を走らせるトリガーを働かせることができず、引っ掛かっているのではないかと想像しました。

開けました

写真は1/30にセットしたシャッターダイヤル部分です。先幕が走ると共に赤矢印の突起が右に回り、ひと回りして来て青線で囲ったレバーを外側に跳ねます。このレバーは緑矢印の突起を押さえるストッパーになっていて、ストッパーが外れると緑矢印の突起が右に回ると共に後幕が走ります。

シャッターを切った後

後幕が走らない時は、先幕の突起(赤矢印)レバーを跳ねることができず、止まっている状態でした。先幕のテンションがレバーを押さえるバネに負けているようです。
先幕のテンションを強くすればレバーを跳ねて後幕が走るようになると思いますが、それでは当然シャッタースピードが狂ってしまいます。なので、レバーを押さえているバネを少し伸ばして弱くしてみました。

動画は1/30をスローで撮影しています。一連の動きがわかるでしょうか。この後カバーを戻し、距離計を調整し直して完成しました。
本来ならば、シャッタードラムの軸を分解清掃、グリスアップしなければいけないと思いますが、私が手を出せる領域ではありません。しばらくこれで様子をみようと思います。

※1/10追記
1日経ったらまた同じ症状が出るようになりました。何度もシャッターを切っていると次第に調子良くなってきますが、しばらく置いておくとまた元に戻ります。
推測ですが、先幕のブレーキが効きすぎているのかもしれません。1/60以上のシャッタースピードでは先幕のブレーキがかかる前に後幕が走り出すので、影響しないのではないかと。いずれにせよ、信頼できる修理屋さんにメンテナンスしてもらう必要がありそうです。

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