ミソフォニア。咀嚼音とビニール袋の音

特定の音が嫌い、という病気だ。

俺の場合だと、ダメな音はこういうの。

・咀嚼音

・スーパーとかコンビニとかのビニール袋をガサガサやる音

・女性のヒールが、歩くときにカツカツいう音


普通の人には理解できないらしいが、自分にとってはこれは結構「ヘビー」な問題で、

「咀嚼音」に関して言えば、自宅でも妻と別々に食事したり、自分だけ洗面所に閉じこもって食ったりすることがあるくらいだ。


自分にとって咀嚼音がダメ、ってのは小学生くらいからずっとだから、

「ミソフォニア」、なんて言葉が最近出てきたことに、

「やっとかよ」

と思った。

(思えば、花粉症だって、俺が子供の頃周りの子は何ともなかったし、鼻水ダラダラ流してる子は俺だけだったし、なんでこう、ADHDにしてもミソフォニアにしても、病気を先取りしてしまうんだろうな)


思うに、子供のころに母親から

「音立てて食べる人が嫌い」

って話を聞いて、そっから気になるようになったんだと思う。

かくいう母親は普通に音立てて食ってたけど(笑)、子供としちゃ、音立てて食って母親に嫌われたらヤだからな。

で、それ以来、自分が音立てて食ってるのが自分自身気になるし、人に聞かれたくない。

で、自分が神経使って「無音」で食おうと努力してるのに、周りで自由に音立てて食ってるヤツに「勝手にムカつく」という困った人間に育っちまった。


まあ、もともとADHDで聴覚情報を取捨選択できないから、とか、ADHDの人はどうでもいい音が気になるんだ、ってこともあるんだと思う。


いずれにしても生き辛いんで、何とかならないもんかなと思っていろいろ調べてるんだけど、今のところ海外情報含め、病院とかで特に対処法は無いらしい。


そこで、俺が勝手に独自でやってるのが、

家での食事中は換気扇とかをガン回してもらって(雑音でうるさくして)食事の音をかき消しちまおう、

っていうやり方。

これは、当然妻に協力してもらってのことだ。今日もそうしてる。


そして、妻に時々「俺の食ってる音って気にならない?」とか尋ねたりして、どうやら自分の食ってる音は別に大丈夫らしい、ってことを認識しようとしてる。言ってみりゃ、大人になってからのリハビリって感じだ。


ちなみに、外食の時は結構大丈夫だ。人や音楽や物音でガヤガヤしてるし自分の音も他人の音もそんなに聞こえない(そういうような店が好きだ。正直)。


でも、「外ならいい」(自宅じゃなければいい)ってわけじゃなくて、最悪なのは、山登りとかで、すっげえ静かなところでみんなでお弁当食べましょう、みたいな状況だ。

遥か見渡す絶景を眺めながら、格別の空気と一緒に美味い弁当を食う、

っていう最高のシチュエーションのはずなのに、そういうときって、ものすごくクリアに自分やみんなの食ってる音が聞こえるんだよな。静かだから。

俺はすぐにその場を離れて、弁当は食うのを諦めて、みんなが食い終わるのをちょっと遠くで一人で待ったりしたよ。

最初は我慢して一緒に食おうとしてたけど、全身からスゲエ汗が出て、頭の中がパニックになったから諦めた。あ、ちなみにこれは子供のころの話じゃなくて、つい数年前の話。


いろいろ生きづらくて、工夫も必要だし、何より一番大事な妻に気を使わせてるってことを本気で反省してる。

何とかしたいと思ってるし、根本的に治っちまうならそれが一番いい。

まあ、引き続き試行錯誤しながら、世界のどっかで自分みたいな人が情報発信するのを探してみる。

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