秋 憐
秋憐 (しゅうれん)
仄白き 月にあらがい
風を惑わす 雅やかなる 彩葉の波
いにしえの 光と影を纏いつつ
夢の間を
ユラリとも 揺らせたもうな水鏡
心 しばし留めて 見渡せば
閑かなる 宵の抱擁
時にためらい 想いに愁い
密やかに 幻(ゆめ)追う如く
空(くう)に揺蕩う舞姿
栄華の姿 覆い尽くさんと
色褪せぬまま
広がる波紋に 術(すべ)もなく
儚さを 重ねて寄り添う 七色筏
たどり着くあてもなく
ただ一尋(ひとひろ)の生命の幅を
語れよ 竜田の川錦(かわにしき)
この篝火(かがりび)の 消えぬ間に
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★ 一尋(ひとひろ=1.8メートル)
人が両手を広げた長さ
★仏教で人の心(生きる世界)の幅と言われる
拙い文章です。サポート頂くことは考えておりませんが お心遣い下さった方へ、心から感謝申し上げます どうかこれからも暖かく見守っていただけますように。