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始まりのない恋

夢から醒めて 今ここで
始まってもない 想いを 終わらせる為に
心を破って血を吐くように  紡いだ言葉は…


長い 長い夢を見ました。そう、あれは きっと  夢

そして 夢から醒めて

あの 長い長い夢は  どこへ行ったのだろう
と 思うほど   虚しさだけが 心いっぱいに漂っている

歩き出そうとすると 滑って転ぶのは
想いのカケラが 其処此処に転がっていて
足元が心許なくて 

その度  心の奥から留めどなく
その
見たことの無い笑顔や  聞いたことの無い声や
どんな言葉で どんなふうに話すのかも
知らないままの…

…ままの、あの時  あの言葉  笑い声が  笑顔が
走馬灯のように意識の中を廻り
夢の中へと  引き戻す

だって…まだ始まりですらなかった
ただの夢の中の出来事だったのだもの
夢から醒めたら  そう…
もう   戻れない
もう  戻らない

私が   決めなければ
あなたは 別の世界へと一歩踏み出せない  と
言ったから…

サヨナラなんて 言いたく無いよ!
そんなもの…
だって…
始まっても無いものを  終わりもないだろう って
言ったのは  あなたなの!
 ならば

自由でしょう?何をしようと…自由なのに

なぜ あなたは !そうでなければ
次の人を探せない…なんて言うの?

いっっっぱい 居るじゃない!  ホラっ
ホラっ  其所にも此処にも!選り取り見取りに

…なぜ  あなたは  そんなふうに 私に言うの?
言わせたいの?

あの日から  来る日も来る日も いっぱい考えて
溢れる涙の中で  心を破って血を吐くように
私の声が紡いだのは
まだ 何も始まってもいない  あなたへの

サヨナラ


…言ったよ…これで、いいのね?
これで  あなたは
夢の中さえもすべて無かった事にして
次の世界へと 踏み出すことができるというの

想いすらも留めることが出来ずに
私の この心は   どこへ仕舞えば

いいのですか……

拙い文章です。サポート頂くことは考えておりませんが お心遣い下さった方へ、心から感謝申し上げます どうかこれからも暖かく見守っていただけますように。