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20240223
本日は「天皇誕生日」につき練習はお休みです。この地方は天気がはっきりしませんが、3連休になる方は存分にリフレッシュしてくださいね。
というわけで、最近聞いたCDをご紹介します。
かつてバンド・ジャーナル(2006.10)で「事件」と報じられたN響による吹奏楽が一枚のCDにまとまりました。
といっても発売は2022年4月なのでもう2年前になるのですが。
最近新しいCD聞いていないなぁと思って探していた時に見つけて即買いし、それ以来ハードに聞いています。
収録されているのは2Discに20曲。著名なオリジナルに課題曲、ポップス、マーチと間違いない内容です。
さらに吹奏楽界の人々には紹介する必要もないような方々をソリストに迎えた曲も収録されています。
Disc1
アルメニアン・ダンス パート1
吹奏楽のための第1組曲
イギリス民謡組曲
フェスティヴァル・ヴァリエーション
エル・カミーノ・レアル
風紋 (原典版)
アメリカン・エレジー(Sax:須川展也)
ブロックM
ディスコ・キッド
Disc2
シンフォニア・ノビリッシマ
パガニーニの主題による幻想変奏曲
吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」
天地人~オープニングテーマ
リベルタンゴ(未出版)(Sax:須川展也)
サンチェスの子供たち(FH:津堅直弘)
ブラジリア(Tb:新田幹男)
パントマイム(Eu:外囿祥一郎)
キャリオカ(Tu:池田幸広)
海を越えた握手
星条旗よ永遠なれ
プロの演奏に対して上手いとか美しいとかいう感想は逆に失礼に当たる、といつも思っているのですが、このCDを聴いた時の感想はただ「すごいなぁ」でした。
音の一粒一粒がとてもクリアに聞こえながら全体が見事に溶け合って、とにかく「あぁ」というため息とも感嘆ともつかない思いがわいてきて、至福の時間を過ごすことができました。
そして2回3回と繰り返し聞いているうちに感じたのが
「自分は今まで何も考えずに演奏してきたのだなぁ」
という思いでした。
もちろん楽譜を見たときには音の並び、各種指示、他パートとの関係性などをリーディングしながら、指揮者の想いも受けて演奏してきたつもりでいましたが、これを聴いてそれはあくまでも「つもり」でしかなかったと痛感したということです。
このCDの演奏がすべての正解、とまでは言いませんが、この演奏からはきちんと「曲の解釈」が聞こえてきました。このあたりがクラシックと吹奏楽の大きな違い、いや「差」なのかもしれません。
今後、100年200年と吹奏楽が息づいていくためには、こういう取り組みがもっと必要なのかもしれませんね。
堅い話はともかく、本CDで一番気に入ったのが、星条旗でした。
ニューイヤーコンサートのラデツキー行進曲のように、期待通りのテンポでスタートします。それだけでもうれしいのに、中低音のこれ以上ないぐらい正確な刻み、ピッコロの長く美しいトリル、そしてトロンボーン奏者にはたまらない後半のオブリガートの高らかな響き。これがまた美しく高潔で何度聞いても聞き飽きない最高の演奏でした。
他のパートの方が聞くとまた違う感想になるかもしれませんが、トロンボーン仲間にはぜひ聞いてもらいたいです。
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