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徒然なるままに

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うたかたの詩作です。
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#詩のようなもの

「タイムカプセル」

いつもどこか的外れで 臆病な僕の言葉は 全ての余白を埋め尽くす 結局、君との均衡な距離を保てずに 言葉の黒 感情の白 透明な肉体 君は僕の其れに、いくつかのダメ出しをした。 青は二人にとって良好なサイン 僕が思い切って 「なにか悩みがあるのなら言って欲しい」 といった言葉はあまりにも愚鈍で、 「私の悩みなんて、あんまり平凡過ぎて」 という君には、 もう、なにも云う必要がなくなってしまった。 やがて9月が終わろうとしている。 秋は残酷にもあの夏の日を抹消する。

"nothingness"

君は空。 限りなく、境もない。 君は波。 絶え間なく、寄せては返す。 でも君はそこに存在する。 「ここは確かに自分の居場所だ」と、主張する。 カタチが消え、 ディテールが失われた白と黒の間に。 けれどそれは意味など成さない。 言葉を発しようとすれば、視ることはできない。 沈黙を守れば、口開き、 口を開けば、押し黙る。 君は砂。 その手に掴もうとしなければ、得ることができ、 得ようとしなければ、失うことはない。 余計なものを削ぎ落

「 距離 」

わたしは あなたのカラダを知っている でも あなたの声を知らない わたしは あなたのココロを知っている でも あなたの顔を知らない 二人の距離を埋めたいけれど ココロの距離では埋められない カラダの距離を縮めたいけれど 二人の距離が邪魔をする カラダで距離を縮めても ココロが無ければ満たされない ココロの距離 カラダの距離 割れない距離