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新型コロナウイルスの治療薬、投与・治験開始

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上の画像-中国・武漢の病院で新型コロナウイルス感染患者の治療にあたる医療スタッフ(19日)PHOTO: STR/AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES

★副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)
「中国や日本の医師の一部が、新型コロナウイルスによる重症の肺炎患者の治療に副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)を使用し、物議を醸している。世界保健機関(WHO)が臨床治験を除いてステロイドの投与を避けるべきだとしているからだ。」
画像と引用:https://jp.wsj.com/articles/SB12207539348925794709904586278334178803942
▲中国では
「武漢大学中南医院で呼吸器・救命救急医療責任者を務める程真順氏は、同病院の医師らが『高熱があり、酸素レベルが突然低下し、人工呼吸器が必要になった』患者の治療にこの考えを適用していると話す。こうした症例に『われわれは約4、5日間ステロイドを投与することにした。そして患者を持ち直させることができた』という。」
▲日本では厚生労働省が観察研究に1億の予算
「ステロイド『シクレソニド(商品名:オルベスコ)』は通常、気管支ぜんそくの治療に使われる吸入薬だ。クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスが先月、日本に停泊した後、新型コロナウイルスに感染したと診断された3人の乗客にこの薬剤が試験的に投与された。日本感染症学会のウェブサイトに投稿された症例報告によると、神奈川県の病院で治療を受けた3人の患者は、シクレソニドの高用量投与を受けるまで、酸素吸入の必要があった。患者の1人である73歳の女性は食べることも動くこともままならなかったが、投薬から2日程度で自力呼吸が可能となり、食事も取れるようになったという。。。
厚生労働省はシクレソニドの観察研究に1億円規模の予算を充てている。同省は今月、日本でシクレソニドの製造販売承認を受けている帝人ファーマに対し、新型コロナウイルス感染患者の治験用として同薬剤を供給するよう要請した。」
▲世界保健機構(WHO)は
「WHOは、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)など他のウイルス性疾患を対象に実施された調査を引き合いに出し、ステロイドがそうした症例に有効だとの証拠はないとしている。
 『有効性および潜在的な有害性が不明であるため、別の理由が示されない限り、副腎皮質ステロイドの一般的服用は避けるべきである』。WHOのCOVID-19治療に関する公式ガイダンスにはこう記されている。ガイダンスのステロイド関連の記述部分には『Don’t(禁忌)』を意味する赤字の『X』が付記されている。」
引用:『新型コロナ、ステロイド投与で効果も WHO推奨せず』By Peter Landers and Miho Inada, The Wall Street Journal
2020 年 3 月 24 日 12:22 JST

★抗ウイルス剤『レムデシビル(一般名)』等
「国立国際医療研究センター(NCGM)は23日、新型コロナウイルスに対する治療薬開発で、米ギリアド・サイエンシズが開発中の抗ウイルス剤『レムデシビル(一般名)』の臨床試験を始めると発表した。米国立衛生研究所(NIH)が先月開始した国際臨床試験に参加する形で始める。感染者のうち、肺炎症状がある重篤患者が対象。治験開始に向けた手続きが完了次第、3月中にも投与を始めたい考え。。。
NCGMは新型コロナに対する有効性が期待されている他の既存薬についても、臨床試験を計画している。まず肺炎症状がない患者は、帝人ファーマのぜんそく治療薬『シクレソニド』を投与する臨床試験に参加させる。肺炎があり、参加条件を満たす患者は今回のレムデシビルの試験に参加。試験の対象外となる患者については、富士フイルム富山化学のインフルエンザ治療薬『ファビピラビル』と急性膵炎治療薬『ナファモスタット』を投与する試験を検討。それも対象外となる重症例には、免疫調整薬を追加するなどの救命治療を候補にしている。」
引用:『新型コロナ 米ギリアドの「レムデシビル」 日本も治験開始』化学工業日報 2020年3月24日
https://www.chemicaldaily.co.jp

タイトル画像:https://hirosuke0327.biz/remdesivir_safetyanalysis/


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