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個人サイトという古めかしいもの

インターネットを初めたのは1998年だったと思う。当時はPCがないとネットに繋がれなかった。その頃と今ではずいぶんネットも変わったと思う。

私は昔から藤井フミヤさんのファンなのだが、当時は公式サイトにBBSなるものがあった。いわゆる掲示板。若い人たちには意味が分からないだろうけど、ハンドルネームというネット上のペンネーム的なものを名前として、メールアドレスも入力してBBSに書き込んで、そこから友達がたくさん出来た。もちろんメールアドレス以外の個人情報は書き込まないのだけれど、それでも今から考えるとずいぶん不用心な感じがする。

当時はまだmixiもTwitterもLINEもインスタもFacebookもなかったのだと思う。
人と交流するにはメールかBBSしかなかったし、でも自分の好きなものや好きな人について語りたい、公式BBSではみんなに丸見えだから私的に交流したい、という気持ちから(かは良くわからないけど、少なくとも私はそう)個人でファンサイトを作る人が多く居た。自分も作っていた。

そこでたくさんの友達が出来たし、仲が深まるにつれ本名や住所もお互いに知っているし、20年以上経った今でも交流は続いているし、毎年どこかで会う人も多い。かけがえのない友達がたくさんいる。

でも各種SNSが普及し、BBSやファンサイトは衰退し消えていった。私が個人で作っていたファンサイトは形を変えながら今も残している。ファンが交流する場ではなくなってしまったが、自分がライブに行った時のレポートをあげたりしている。

もういらないものなんだな、いらない場所なんだな、とは思っているけれど、なんとなく無くす気にはなれずにいる。一年に何度か更新するだけで、それでもそこにあり続ける、遺跡みたいなものになりつつある。それはそれでいいのかな、とも思う。同時にあの頃同じようにファンサイト作ってたファンの方は今でもライブに行ってるのかなとか考える。そして、そんな歴史を語れるほど長い時間、推しを推し続けられるのは、紛れもなく推しが活動し続けてくれてるからだよなぁと感謝して、もうちょっとこの遺跡を守ろうかなと思うのだ。

#個人サイト
#ファンサイト
#インターネット老人会

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