シャンパン通になりたい! グラン・クリュの村編
「グラン・クリュ」とは、格付け100%の17の村のこと、また、その村の特級畑のことも指し、特級畑の葡萄で作られた「シャンパン」のことも指します。
前回のポストで、「グラン・クリュ」の表示が許されるのは、シャンパーニュ地区では17の村だけということをお伝えいたしました。
今回は、その中でも特に重要な村9つを抜粋して、特徴などを解説したいと思います。
モンターニュ・ド・ランス地区
①ブジー村
非常に力強い果実味があり、パンチのある骨格の強いピノ・ノワールを生みます。「アンドレ・クルエ」が本拠地を置いてます。
②アンボネイ村
力強い果実味ですが、骨格はブジーよりもややマイルドなピノ・ノワールを生みます。
「エグリ・ウーリエ」「ポール・デュンヌ」など有名なRMが本拠地を置いています。
③ヴェルズネイ村
肉厚で豊かな果実味、酸も心地よく、やや野性味を感じるピノ・ノワールを産みます。「ジャン・ラルマン」が代表的です。
④シルリー村
シルキーできめ細やか、エレガントで女性的な味わいのピノ・ノワールを生み出します。「ジャン・ラルマン」が代表的です。
⑤マイィ村
やわらかで軽やかな果実味が中心のピノ・ノワールを生み出します。スパイシーさはあまりありません。
「マイィ・シャンパーニュ」が典型的です。
ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区
⑥アイ村
果実味が力強いだけでなく、綺麗な酸が核に残るピノ・ノワールを生み出します。
ブジーやアンボネイより繊細で華やかな印象です。どこか東洋のドライハーブのようなエキゾチックなイメージもあるでしょう。
中世より王侯貴族にも愛されてきた銘醸地として知られています。
「ボランジェ」「ゴッセ」「ドゥーツ」「ガティノワ」「アンリ・ジロー」など歴史あるメゾンが数多く本拠を置きます。
コート・デ・ブラン地区
⑦アヴィース村
当地区のシャルドネの中で最も果実味が強いです。それを支えるミネラルも素晴らしいのです!シャルドネ特有の柑橘系と言うよりも、洋梨、桃、ビワのような印象です。
「ジャック・セロス」「ド・スーザ」など、スターRMが本拠を置いています。
⑧ル・メニル・シュール・オジェ村
当地区のシャルドネの中で最もミネラリーな印象です。石灰土壌の香りや味わいが強いです。
「サロン」「クリュッグ(クロ・デュ・メニル)」といった、高名な単一クリュのシャンパンの産地として知られています。
⑨クラマン村
グレープフルーツや夏みかんのような柑橘系フレーバーのシャルドネが生まれています。きれいな酸とミネラルが特徴で、エレガントで軽やか、女性的な印象です。「クラマン」が代表的でしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した9つの村名や特徴をしるだけで、シャンパン選びが楽しくなると思います。
個人的には、皆さんにぜひ、「Le Mesnil-sur-Oger(ル・メニル・シュール・オジェ)」の「ブランド・ブラン」を試していただけたらと思っている次第です。
今回のポストが、シャンパンを選ぶ際に役立っていただけると、私はとても嬉しく思います。
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