コミュニケーションおばけ
※2016年7月に下書きしてあったままだったので今更だけど公開。※
学生時代、とても親しい友人が、まるで、広辞苑にも掲載済みの当然みんな知っている単語かのように、使いました。
「みわさんもコミュニケーションおばけだよね」
私は、まず、なんて素敵な単語なんだろうと思いました。
このおばけは全然怖くないってところがいい。信頼しきっている彼女が発した言葉だからか、皮肉にも聞こえませんでした。むしろ褒め言葉に聞こえて照れました。
社会人になってからも、なんとなく、コミュニケーションが武器だなと思える瞬間が幾度かありました。むしろスキルがないのでそれ以外に特出するものがなかったってことなんですけども、だとしても、自分の持つ特性の中では相対的に高かったろうと思います。
「高かった」と過去形で書いたのは、いまはあんまりそれが武器だとは思わないからです。いま現在、わたしが働く場所(ゲストハウスwaya)では、それは武器というより必需品でライフライン、かつ、まわりはすでにコミュニケーションおばけだらけだからです。さらに、相対的にみて私はここではおばけじゃない。
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コミュニケーション能力というものは、絶対的なものではなく、万事発揮できるものでもないので共通のものさしがありませんね、多分。
でもやっぱりこの人たちはおばけだなあ〜〜と思うのです。いろんな色のおばけがいて、とてもカラフルで賑やかです。
そして、それはもう盗める盗めないとかいう技術ではないのです。おばけそのものなのです。
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転職する前は、そんなみんなに嫉妬するのかなあという不安がありました。
では、さて。2ヶ月経ったいま、どんな気持ちかというと。
「やっべ私もなんとかしなきゃ」と思うこともたまにありつつ、どちらかというと、こう、いままでと違う立ち位置にいることで初めて考えることや気づくことが新鮮で、興味深いです。(まあ、もっと正直に吐露すると、自分という存在やキャラ確立みたいなものは、ゆくゆくしていかないとなのかな、なんてことは考えたりします。でもいまはいいかなって感じ。)
これまでは、多分、5〜10人に1人くらいがおばけの環境にいました。でもいまは、社員以外の人も含めて、肌感覚7〜8割くらいの人がおばけなんですよね。これがサービス業なんですかね。
ちょっと、環境変わった感じ、ありますね。うん。
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わたしが好きなコミュニケーションは、1対1で話すことです。というか多方向に集中できない。
場を盛り上げることとか、場の雰囲気を作るとか、そういうのは長けていないということです。
誰にでも、分け隔てなく、マリア様のように振る舞うのもできない(できなくてもいいと思っている節もある)。
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と、ここまで書いて止まっていた5ヶ月前のわたし。まだyuyu(いまわたしが働いている店舗の方)もオープンしてなくて、wayaでゲストハウス修行していた頃。
「コミュニケーション能力っていうのはいったい何なのだろう?」とふつふつと考えまとまらず、オチもなく止まっていました。
5ヶ月経ったのに、たいしたオチでもないのだけど、最近よく感じることがあるので、それを記して終わりにしようと思います。
頭ではなくハートで動いたらわたしも相手も気持ちが良い気がする。
会社として、とか、立場をわきまえて、と頭で考えて相手に接するよりも、案外「こうしてあげたいなあ」という気持ちのままに伝えたり行動すると、相手がホッとした顔をするなあ、と。そうすると、たまらなく嬉しいのです。
おばけ的には当たり前のことかもしれない。わたしも、友達にはできていたかもしれない。でも、会社員としてやれるようになるのは、少し時間がかかりました。というか、会社員とか必要以上に思わなくなったのがよかったのかもしれない。
明日も、タスクに追われてしまったり、おもてなししなきゃ〜とか、頭で考えないで、気持ちのままに、ゆったりとお迎えできる、わたしでいたいなあ、なんて思う、お休みの日なのでした。まる。
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