読書日記 8月◯日

疲れるたびにニートtokyoを見ている。正しさから逸脱するたくましさをみると元気がでる。いや、なんかたくましいって言葉はいやだな。たくましくなくたっていい。清々しい、かな。うーんそれもしっくりこない。そういえば本田圭佑が言ってたきよきよしいって言葉の響きってすごく好きだ。間違えることの清々しさがきよきよしいにはある。遠野遥「破局」の主人公は正しすぎて変なやつだった。徹底的にルールを遵守して行動する。それって一見しごく真っ当な気がするけど主人公の間違わなさはすごく奇妙。施川ユウキ「バーナード嬢曰く」3巻のあとがきを読んで感動した。

羆嵐について語るド嬢は、SNSだったら炎上したかもしれない。語り口が不謹慎だし、「東北出身だからお米好き」という偏見を押し付けてるし、何より内容が間違いだらけだ。しかし、伝えようとしているのは本の内容ではなく、本に揺さぶられた自分の感情そのものであり、必ずしも彼女の言っていることが正確であったり政治的に正しかったりする必要はないのだ。この場合、言葉はほとんど鳴き声のように意味を失う。話を聞く神林や長谷川は、熱を持って伝わる感情に当てられ共鳴し、そこでコミュニケーションは成立してしまっている。「友達に向けた言葉」は、そういうことを可能にする。

友だちと本の話がしたい日々だぜ。

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