見出し画像

テクノロジーの進化にあずかれる人とおいていかれる人

ホリエモン祭のトークショーで、堀江貴文さんは予防医学の発展によって癌などの病気で命を縮めたり、QOL(クオリティー オブ ライフ、単に生きているだけでなく、その人らしく充実して生きていられること)を低めることなく、みんなが長生きできることようになることを望んでいて、それが大阪万博のテーマになればと考えていることが分かった。

実際に、癌が早期に分かる検査方法や癌の原因となるウイルスを押さえるワクチンも開発されてきて、「誰もが健康で長生きできる」未来は実現しそうだ。

しかし、それには「予防接種をきちんと受ける」「定期的に検診を受ける」「異常があればすぐに専門医に掛かる」などの行動が必要だ。

私自身、職業柄、性病検査は毎月行い、その医師の勧めで子宮剄癌の検診を毎年、乳ガンは2年に1度行っているが、他の検診やピロリ菌の検査などはしていない。

脂質の摂取を押さえる薬もあるそうだが、健康を維持するために、暴飲暴食をさせ規則正しい運動をするのは個人の努力であり、最終的には自己責任ということになる。

どんなに国が「健康長寿国家を目指す」としても、いや、俺は運動なんかしたくないし、好きなものを食べて太く短く生きたいという人もいるかもしれない。

癌になっても治療なんかしたくないと言う人を押さえつけて治療することもできないだろうし、検診を受けたくない人を無理矢理病院に吊れていくこともできない、

では、検診を受けたことがない、調子が悪いと思っていたけどほっておいて、いざ病気になった人の医療費はどこまで国が負担すべきなのだろうか?

定められた検診を受けた人は保険料を安くするといえば、検診を受けに行く人は増えるだろうが、検診を受けていなかった人の医療費の自己負担額を増やすことはできないだろう。

テクノロジーがどんなに進化しても、「みんながその恩恵にあずかれる」ことはなく、「テクノロジーのおかげてよりよく生きられるようになった人」と「以前のままでとどまり、相対的に悪い状況に陥る人」との落差はより開いてくるだろう。

その人のおかれた状況によるだろうが、「幸せになる」意識の低い人には明るい未来は来ない気がしている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?