勝率8割強!【エンディミオン】デッキ解説
こんにちは、僕です。マスターデュエルのリリース、制限改定等事あるごとに多くの方が再度この記事を見てくださっているようです。改めて感謝申し上げます。
この記事を執筆したのが2021年4月、使用を中断したのが7月。この後【プランキッズ】、【マリンセス】、【P.U.N.K】、【ティアラメンツ】等を使用して王道の遊戯王を勉強中です。
2023年1月環境が【鉄獣スプライト】から【ティアラメンツ】中心の分布に変化してきたこのタイミングで再度【エンディミオン】を使用。現段階では良い感触で来ています。
本記事についても更新をしていなかった期間に増えたデッキ、カードプールやマスターデュエルに言及する記述を増やしていけたらと思います。今後ともよろしくお願いします。
というわけで僕が2019年10月制限の環境から休み休み使用を続けている【エンディミオン】について紹介します。
何かと粗も目立つデッキですが、「デッキを回している感」を味わうには良いデッキです。この機会に手に取っていただけたら嬉しいです。
今お読みいただいている前置きを含め、執筆当初より漸次変更を加えております。時系列や細かな表現に矛盾・違和感を感じることもあるかと存じますが、何卒ご容赦いただけますと幸いです。
デッキリスト紹介
これまで使ってきたリストをルール改定のあったタイミング(2021年4月)以降に絞ってご紹介します。
デッキリスト①マギストス採用
モミジチャンネル杯優勝時のリスト。《聖魔の大賢者エンディミオン》の採用が特徴です。
デッキリスト②《無の煉獄》採用
続いてゼッケンCS準優勝時のものです。マギストスのギミックが抜け《無の煉獄》を採用、2枚だった《エンプレス・オブ・エンディミオン》をフル投入。
この時期多かった【鉄獣戦線】の先攻盤面はスケールに最大2回妨害を飛ばしてくる非常に厄介なものでしたが、そこさえ突破してしまえばワンキルも容易だったため、「スケールを処理されても次のスケールがありドローソースもまだ手札にある」という状況を作ることに特化した構築になりました。
これは今後どのような環境になるにしてもずっと使える考え方です。スケールへの妨害が飛んできやすい環境なら、それを貫通できるだけの手数を用意してやりましょう。
デッキリスト③基本構築
最後にエクストラを割愛しますがよく見かけるサンプルリスト。良く言えば絶対的な基盤、悪く言えば没個性的といった印象です。
この記事の中では僕が実際に用いた①と②のリストに採用されたカードについて最低限網羅していこうと思います。
※この他、2023年1月に使用したリストを有料部分にて取り上げています。
本記事がみなさんにもたらすメリットを以下に記載します。
対面した時の妨害の当てどころを知ることができる
デッキの動きを説明する中で「あれがきついこれが辛い」という話は必然的に入ってくるため、それを妨害の当てどころとして変換して読んでいただくと良いと思います。
ノンユーザーの方が遥かに多いことは分かった上で書いていますので、そんな方にも有益な情報にしていきたいですね。
関連カード周りの裁定について知ることができる
これもどちらかといえばノンユーザー向け。デッキとして使おうと思わない限り勉強することがない部分だと思います。ボリュームとして多くはありませんがこの機会に是非。
特定の組み合わせからできることを具体化できる
ここからは実際のユーザー向けです。初手の5枚もしくは6枚を見てもゴールが見えづらいデッキだからこそ、そのうちの何枚かでできる展開の過程を認識することが大事です。
手札の強さを判断できるようになれば1人回しの効率も上がります。主に触り始めの方に向けて。
各対面ごとの注意点を知ることができる
先攻盤面の作り方、後手の返し方からその対面特有の採用カード、それに伴う注意点までを一通り。本来実戦しないと身に付かない部分なので必ず役に立つと思います。
デッキタイプは無限にあり、現在はデッキ系統ごとの注意点という表現に変えておりますが、Twitterの質問箱やDMからご質問いただければお答え致します。
前置きはこんなところで。本編に参りましょう。
エンディミオンの強み
①中速・罠デッキへの耐性
【閃刀姫】【転生炎獣】【ドラゴンメイド】【エルドリッチ】等、「罠型」や「ミッドレンジ」という言葉でまとめられる多くのデッキに対して後攻から強く立ち回れること。これが一番魅力に感じている部分です。
②誘発耐性
自身の使用するデッキを「展開系」に分類した時、《増殖するG》との付き合い方は必ず考えなければなりません。「妥協盤面で止まる」「指名者系の回答カードでそもそも通さない」などその方向性は様々ですが、このデッキは比較的前者のアプローチを取りやすく、《増殖するG》への耐性をギミックの中である程度完結できているのが強みです。
また、《エフェクト・ヴェーラー》や《無限泡影》等の採用率の高い誘発に対して《魔導獣 キングジャッカル》、《創聖魔導王 エンディミオン》で睨みを効かせることができるのが数多ある展開デッキとの差別化点になります。
ペンデュラムという特殊な戦略を取る都合上「深淵の獣」モンスターの妨害や《屋敷わらし》等はほぼ刺さらず、相手に歯痒い思いをさせることができるでしょう。
③先攻盤面の堅さ
展開デッキを使う上での最低条件なので後に回しました。【エンディミオン】も例に漏れず、成立すればほぼ返されない盤面を構築できます。
《冥王結界波》や《禁じられた一滴》がクリーンヒットするのが玉に瑕ですが、先攻時のみ投入する「モンスターとは別路線の妨害」をサイドデッキに用意することでリスク緩和しています。
以上、このデッキを使うメリットを把握する項でした。細かい強みはまだまだありますが、それはこの先に散りばめていけたらと思います。
ゴールを知る
結局のところ目指す部分は?それを知れればあとの説明は必要ない方もいると思うので敢えて逆順処理で。
①先攻編の壱 置ける妨害の数々
(モンスター効果の発動無効・破壊)
(ネーム指定のターン1無し)
(魔法罠の効果の発動無効・破壊)
(ネーム指定のターン1無し)
(モンスターを手札にバウンス)
(カードを手札にバウンス)
(場に置くのではなく相手ターンに特殊召喚できるようにしておく補助が必要)
(妨害要員をデッキから特殊召喚)
(場を埋めやすく魔力カウンターの消費が荒いので注意しながら運用)
(相手ターンリンク召喚)
(妨害要員を手札・墓地から特殊召喚)
(モンスター効果・魔法罠の発動無効・破壊)
これらの妨害を素引き、サーチ、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》でタッチできる範囲から探しにいきます。手札にリソースを残すことが得意ではないので、妨害を構えられるだけ構えてやりましょう。
②先攻編の弍 優先順位
優先順位と銘打ちましたが、その妨害を用意する難易度も加味してこうなりやすい、という順番でもあります。
対面により、少し無理をしてでも先にこっち〜と適宜変えていきましょう。
1体目の《魔導獣 キングジャッカル》>2体目のキングジャッカル=1体目の《創聖魔導王 エンディミオン》
ここまでを構えるのが最低ラインだと思っていて、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》が絡んだりペンデュラムが成立したりすれば大抵到達できます。
横に広げるだけで手こずってくれるデッキ相手や、《原始生命態ニビル》のケアなどの意図がある場合にはわざとこの辺りで止める場合も。
《神聖魔皇后セレーネ》>《I:Pマスカレーナ》>《マギステル・オブ・エンディミオン》
ある程度強い展開になってくるとセレーネまでは自然に出せるので、意図的に《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》を残すかを考えながら。
《魔導獣 キングジャッカル》、《創聖魔導王 エンディミオン》にプラスして物理的な干渉力があるのが理想です。《I:Pマスカレーナ》からの《トロイメア・ユニコーン》or《閉ザサレシ世界ノ冥神》、もしくは《マギステル・オブ・エンディミオン》→《エンプレス・オブ・エンディミオン》のホットラインの確保を意識。
《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》>墓地に《エンプレス・オブ・エンディミオン》 圏外:手札に《魔導獣 ガルーダ》
ランク7が組めるなら《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》を混ぜて《I:Pマスカレーナ》 → 《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》の効果で《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》ですね。
エクシーズ素材に《エンプレス・オブ・エンディミオン》を使うのが理想で、相手ターンに《神聖魔皇后セレーネ》の蘇生先として選択できるようになります。
《魔導獣 ガルーダ》は貴重な「手札に持っておける妨害」です。できることならきちんと触りにいきますが、最大盤面に添えるよりは《増殖するG》で止まった時に優先して握るパターンが多いです。
一人回しの過程を解説する章で再掲しますが、やりたいことを一通りやり切った時は大体こんな感じの盤面になることが多いです。
③後攻編の壱 通すべきカード
通せば勝ちに直結するアクションが存在するデッキなので、それをゴールに据えましょう。
僕がデッキを選ぶ際の基準になっているのが純粋な展開力に基づいた後手の強さです。先攻の強さは実のところそれに付随する副次的効能でしかありません。【エンディミオン】におけるその要因の最たるものが上記カードのスケール効果。
サイドデッキ候補カードの《天岩戸》や《電光ー雪花ー》との相性も抜群で、縛り付けた盤面のカードを容易く壊滅させてイージーウィンを取ります。
創聖魔導王用の貯金箱、兼前盤面の露払い、兼打点まで確保できてしまうチート性能。実は場に出ても強いんです。
2800点+相手のモンスター1体でのダイレクトアタック分の打点を持つと考えれば良いので、こいつが絡むと一気にワンキルの算段が立てやすく、ニビルの発動条件を満たす前に決着に向かうことさえできるようになります。
《エンプレス・オブ・エンディミオン》も後手向けの効果を持っていますが、とにかく上記2種がチート級の性能。強烈に意識しましょう。
④後攻編の弍 動きをコンパクトに収める
これは「こうすべき」という指南ではなく「こうなることが多い」という僕の経験則ベースの話になりますが、【エンディミオン】で後攻を戦う場合上手くいくケースのある程度は「《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》未使用・ペンデュラム召喚を残したまま」で決着に至ります。
モンスター1体1体のサイズの大きさもプラスに働き、先攻時より遥かに少ないリンク数で決着できる珍しいテーマ。
例えば《増殖するG》を受けながら後攻をプレイする場合、動けば動いただけ《原始生命態ニビル》や、《原始生命態ニビル》→《魔導獣 キングジャッカル》→《エフェクト・ヴェーラー》などの裏目は増えていきます。動けるだけ動かなくても倒し切れるケースは多いため、「ゲームを決めるのに必要な分だけ展開する意識」は常に持ってください。《成金ゴブリン》のライフ変動でバグりやすいので気をつけて。
展開過程を知る
みなさんは展開ルートを知らないデッキを使い始める時、まず基本展開を覚えることから始めますよね?「1枚初動なら1枚から、2枚初動なら2枚から」という風に。そして、そこに加えてあれが引けていたら…と上振れ展開に着手するはずです。
【エンディミオン】が回すのが難しいデッキとされている背景には、普段踏んでいるワンステップ目がないことがあると思います。
少ない枚数から完成する盤面は確かに存在しません。しかし少ない枚数からできる「強い動き」は沢山あります。それを繰り返していくことで最終的な盤面を構築していくイメージです。
対面するにしても「効果の細部までは知らないけどこの組み合わせはやばい」くらいの認識を持っていると、「止めなきゃいけない」とか、「貫通されたけど今のは仕方なかった」「止められる札がなかったけど止めていたらどうなっていただろう」と考えられるようになり、訳も分からず眺めているより幾分有意義です。では、やっていきましょう。
《サーヴァント・オブ・エンディミオン》の起動+召喚権・《魔導獣 マスターケルベロス》
=《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》による誘発ケア展開
スケール効果から《魔導獣 キングジャッカル》or《創聖魔導王 エンディミオン》を特殊召喚、追加したモンスター+《サーヴァント・オブ・エンディミオン》で出した《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》で手札誘発をケアしながら展開。《抹殺の指名者》を積めないこのデッキが一線級の輝きを持てるのはこのホットラインのおかげだと思っています。
ドローが多く絡む都合ランダム要素の大きいデッキですが、その展開の見通しを立てやすくするのが《サーヴァント・オブ・エンディミオン》の大事な仕事です。
《魔導獣 マスターケルベロス》+《魔導研究所》
=盤面のモンスター1体+強いスケールの確保
ここから有料記事とさせていただきます。ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございました。この先を読んだ方からは基本的に高評価をいただいており、後悔させない内容になっているかと存じます。お付き合いいただけましたら幸いです。
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