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伏線とネタバレとか設定崩壊とか、役者の力量と配役のバランスとか

どの劇団のどの演目かは伏せる前提で、このところ思っていたことをちょっとだけ言語化しておけたらと思います。

たぶん書いた本人は伏線だと思っている台詞が、だいぶ前半で盛大なネタバレになっている脚本がありました。そこから、描きたい、感情を揺さぶられてほしい演出のアイデアをいくつも連ねてしまったのだと思います。

たしかにいくつかの演出は本当に幻想的でその光景だけを取り出したら、本当に素敵で良いシーンなんですけども。実際いちばん心に残ったのはそのシーンでしたし、何ならそこで畳めば良かったのかもしれない。でも、前出してしまった約束があるから継続しなくちゃいけないという。

前提になっているはずの設定との整合性を考えて、素敵なはずのこのシーンが破綻の始まりに思えてくる展開でした。
いや、もはやネタバレの台詞から綻びは始まってたのかもしれないのですが。

また別の日。若手さんのチャレンジ配役なのは分かりつつも、見合ってない役を演じているからこその迷いというか、どうしようも出来ていない公演に出会いました。

同じ演目を別の劇団の座長が演じているのをたまたま観劇して、これはこういう演目だったんだなってすごくすんなり腹落ちしたんです。

チャレンジは必要だけど、階段を一気に何段も飛び越えるような配役は、お客さんにもだけど、役者さんご本人にも辛いことなんだなぁと。口上挨拶、平謝りで二の句が継げない姿は見たくないなぁと。

予定調和にいかなくて、板の上で変化するからこそ観劇が一期一会で楽しいところは大いにあると思います。直近で、ちょっとしたツッコミどころにどんどんアドリブを重ねて、笑って笑わせてっていうお芝居を楽しませてもらったからでしょうか、ふと書き残しておきたくなりました。

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