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備忘録:ワーホリビザとシェンゲンビザ切替

ワーキングホリデービザ期間終了後、観光ビザに切り替えると最大1年3ヶ月デンマークに滞在することができます。今回はワーキングホリデー期間満了後(期間1年間)、観光ビザ(期間90日間)の切替方法についてのまとめを載せます。参考にしていただけば幸いです。でも、あくまで参考程度で留めてください。

まずは、ワーキングホリデービザと観光ビザ(シェンゲンビザ)について軽く触れた後、これらのビザの切替について書いていきます。

ワーキングホリデービザ


通称ワーホリ。日本のパスポートを使えば、約180以上の国と地域にビサ無しで渡航できます。ただし、これには滞在可能期間(例えばヨーロッパは90日以内)が決まっていたり、就労(出張を除く。現地の法人に加入する場合)や就学(短期交換留学などを除く)が出来ず、目的は観光のみになります。

例えば海外で長期間の就労、就学を含めたの生活を体験したい!と思っても、就労ビザや就学ビザ、結婚関係のビザなど、何かしらのビザがないと不可能(もしくは違法)となります。ワーホリはビザの1種で、外務省が定める2国間の18歳〜30歳までの青年が取得でき、長期間(ほとんどの場合1年間)就労や就学、観光をしながら文化体験することができます(参考:外務省HP(外部サイト))。

デンマーク・日本の間でもワーホリ協定が結ばれており、ビザを申請、受諾後は1年間デンマークでのワーキングホリデー生活が可能となります。

観光ビザ(シェンゲンビザ)

シェンゲン協定国で旅行する場合、シェンゲンビザが必要になります。そもそもシェンゲン協定国ってなんぞやって人はWikipedia (外部サイト)を参照ください。あらゆる180日間の内、最大90日間滞在可能です。これは現在から過去に向かって数えて180日前までの中で90日間滞在できるという意味。

例えば、2020年1月1日の場合は「2020年1月1日〜2019年6月30日の180日間のうち90日滞在できるということ。「あらゆる180日間」は過去に向かってカウントします。カウントは面倒くさくて色んな旅行者を混乱させます(笑)

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シェンゲンカウントのページなどもあるので、参考にするといいかもしれません▶︎HIS 世界周遊旅行デスク(外部サイト)

ちなみに、シェンゲンビザは旅行者向けのビザなので現地での住民登録、就労、就学は認められていません(短期交換留学や出張などを除く)。*同じシェンゲン協定国内でも国によってルールが違うので、注意してください。詳細はSchengen Visa(外部サイト)で。

日本国民であれば観光ビザがこれに当たり、ビザを申請しなくてもパスポートだけで入国、観光が可能です。つまり、パスポートを持っていればシェンゲンビザを持ってるのと同じ効果があり、最大90日間シェンゲン協定国を旅行できます。

ちなみに、『ワーホリビザ/就労ビザ/就学ビザなどで長期間シェンゲン協定国へ滞在したら、当然90日以上その国に滞在するわけだから、協定国の外に出ればその後90日間はシェンゲン協定国に入国できないのか?』といった議論がよくされますし、質問されることが多いですが、

シェンゲンビザの「あらゆる180日間の内最大90日滞在可能」の90日間滞在は、これら長期滞在ビザの滞在日数はカウントされないです。あと、例えばデンマークのワーキングホリデービザを持っている状態で、ワーホリ期間中に他のシェンゲン協定国(ドイツやスウェーデンなどなどなど)に旅行しても、このシェンゲンカウントは適用されません。

ていうかそもそも、長期ビザで滞在する日数をシェンゲンカウントされてしまうとか、怖くておちおちビザ申請できなくなるしね。そんなポンコツ設定のはずが無い。

ワーホリビザから観光ビザ(シェンゲンビザ)への切替


よくワーキングホリデーの情報サイトを見ると、シェンゲン協定国でワーキングホリデーを申請した場合(デンマーク、フランス、ドイツなどなど)、『期間満了後は観光ビザに切り替えるため、一度シェンゲン協定国の外に出てその後再入国する必要がある』という文面を目にします。

最初これを聞いた時、我々日本人の観光ビザ(シェンゲンビザ)はパスポート持ってるだけでOKなんだから「観光ビザに切り替える』と言うのがピンと来なかったんですよね。

通常、シェンゲンビザを取得するとパスポートにVisa Stickerが貼られます。これはシェンゲンに限らず、観光ビザが必要な地域に旅行する場合、ちゃんとビザ申請して通ったよ証明としてパスポートに貼られるそう。

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(Visa Stickerイメージ。出典:https://www.schengenvisainfo.com)


そしてシェンゲン協定国を旅行する旅行者は、ETIAS(European Travel Information and Authorization System/ヨーロッパ旅行情報認証システム)で追跡?されるらしい。つまりVisa Stickerに記載されている入国日から、テロ対策や不法滞在防止目的で何かしらの方法で追跡されるらしい。

アメリカでも似たようなシステムでESTAがありますね。(この辺あまりよく分からなかった。あやふや)

日本人はパスポートがイコール観光ビザ(シェンゲンビザ)の役割をはたしているので、Visa Stickerの代わりに入国スタンプが『この旅行者はいつから観光ビザで滞在している』という証明になるそう。そして入国スタンプ日からEIASが有効になり、この日から観光ビザ(シェンゲンビザ)が始まる。

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なので観光ビザ(シェンゲンビザ)に切り替える=いつから観光ビザで滞在しているかの証明が必要、というこに。シェンゲン協定国内の移動だとデンマーク国外に出ても、入出国スタンプはつかないので、これが『ワーホリ期間満了後に一度協定国外に出る必要がある』と言われる所以だと思います。ヨーロッパではイギリスがシェンゲン協定国外なのが有名で、一旦イギリスに行ってちょろっと観光して、再度デンマークに戻る時に入国スタンプを押してもらうってパターンがよく使われるみたいです。

ヨーロッパはどの国がEUで、どの国がシェンゲン協定国で、どの国がEEAでとかが分かりにくい上にシェンゲン協定国内でもルールが違うことがあるので、渡航前によく調べることをお勧めします。とてもややこしい…。

ちなみに、このETIASは特に自分で申請したりしなかったんですが、2021年から事前申請が義務化されるらしい。テロ対策が目的みたいです。詳しくはこちらの記事(外部サイト)で。もしかしたら、EITAS申請が義務化されると観光ビザ(シェンゲンビザ)開始日がシステム上で確認できるようになるかも。そしてら、1度協定国外に出なきゃいけないというルールもなくなるのかも。

裏技?チューイングガム作戦


そんなこんなで、ワーホリ期間満了後もデンマークに滞在したい場合はこの日から観光ビザ(シェンゲンビザ)を使って入国しました証明(=入国スタンプ)が必要で、これが無い場合不法滞在になってしまう可能性があるらしいです。でもいちいちシェンゲン協定国外に出るのお金もかかるし大変だし。

通っていた某フォルケの先生が裏技的な「チューイングガム作戦」を教えてくれました。これはデンマークの首都コペンハーゲンから、スウェーデンの都市マルメまで移動し(電車で約30分)、マルメ駅のキオスクで何かしらの買い物をし、そのレシートを大事に持っておくことで「一度デンマーク国外に出て、観光ビザ(シェンゲンビザ)で再入国しました」という証明にするんだとか。シェンゲン協定国内の移動は出入国審査がなくパスポートにスタンプが押されないから、再入国の証明にならない。ならレシート(購入した店の情報が載ってるからスウェーデンの住所が書かれている)でその証明をすれば良いじゃん。という理屈らしいです。「チューイングガムを買うだけでOK」だからチューイングガム作戦と呼ばれてるだけで、当然買うものは何でも良いです。

ワーキングホリデー満了後の手続き
何にせよ、ワーキングホリデービザの期間が満了した場合はデンマークでの住民登録を解消しましょう。Nem ID(NemIDについてはこちらの記事で)があればオンラインでちゃちゃっとできます。NemIDが無い場合は、必要事項を書類に記入して所属しているKommune(自治体)に提出しましょう。

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この書類に必要事項を記入しないといけないんですが、デンマーク語で何書いてるか分かんないので、最寄りの親切なデンマーク人に解読してもらいましょう。住民登録をするときも同じことを頼んだなぁ…。

これで高福祉国家の恩恵が受けられず、電車もバスもツーリスト料金(Personal Rejsekortが使えなくなる)。病気や怪我をしても無料で病院に行くこともできなくなります( ;∀;)

ちなみにこの時、CPRカード(日本でいうところのマイナンバーカード)を返却せず破棄せず、帰国するまで大事に持っておきましょう。帰国時の出国審査で不法な長期滞在を疑われることもあるので。特にワーホリ期間満了後そのまま帰る人とかチューイングガム作戦を使った人は、パスポートに記載されているデンマークに入国した日付が90日間より前になっているので。出国審査の時にパスポートとCPRカードを出しておくと一言も話すことなく出国スタンプを押してくれます。

シェンゲンビザの説明とかって結構ややこしくて分かりにくいのですが、以上が私なりの見解です。なんか就学ビザだとシェンゲン国外脱出も何も必要なかったとかいう話聞くので、ワーホリとの扱いの違いがよく分かんないので、詳しい人教えてくれると嬉しいです。上記の見解ももし何か違うよとか、コメントがあれば教えてもらえると助かります( ・∇・)。随時調べて更新して情報の精度を上げて行きたい気持ち。

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