青の緞帳が下りるまで #30
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展示品七 鏡の館
Y劇場のロビーに飾られた連作の絵がある。
Y劇場が修復されたときに、政府筋の人間から寄贈されたという。その絵の題名は「鏡の館」で、国王暗殺クーデター事件の際に、亡命した画家セルゲイ・Oの手によるものらしい。
なぜ鏡の館という題名なのかを知る人はいない。
そこには数多くの男女が集まって、音楽に興じている姿が描かれている。
一説には、戦前のアルトランディアの一般庶民を描いたものだとも言われている。
→(次回)「青の緞帳が下りるまで #31」(第十章 サーシャの告白 1)
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