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最高のチームのつくり方「チームはそこにあるものではなく、つくるもの」

大西みつる

プロ野球のチームでも少年野球のチームでも監督のチーム作りの手腕がチームのスタイルや雰囲気を創り出し、選手をポジショニング(配置)する、それら一連のチームマネジメントの結果としてチームパフォーマンスが決定されてきます。

では、そもそも「チーム」って何なのでしょうか?「チーム」になっている状態とは、どういう状態でしょうか。

監督が指示を出し、選手は監督の指示に従って動くもの、監督の指示通りに行うだけでは最高のチームにはなりません。選手個々が今、何をすべきかを状況をみながら考動することが求められますし、選手には感情があります。野球技術の向上のみならず、チームをしっかりとつくる必要があります。

野球というスポーツの競技特性は、団体競技でありながら個人競技の特性を強く持っています。投手VS打者の1対1の勝負が醍醐味でもあります。ですので、どうしても個人の技術指導に目が向いてしまいます。

選手個々の自発性を引き出し、そして、自立性を持たせ、個々の能力を伸ばしたり発揮できるように考えて動くのが監督です。選手は従順であるよりむしろ、自主性や主体性を発揮する、「自分の意見や考えをきちんと言える」選手育成や環境づくりが監督、コーチが最も考えねばならない、そして、それをグラウンドで実践しなくてはならないと私は考えています。

監督やコーチの指示に単に「はい!」と言わせることは、自分で何も考えない指示待ちの意識や行動を生んでしまいます。常に「どう思うか?、どう感じたか?、やってみてどうだったか?」の問いかけが大切です。

私は大手企業の新入社員研修を行うことがあります。新入社員に求めることは、「自分の感じたことを素直にいえること、意見を述べること」です。正解、不正解ではなく、「自分が何を感じたのか?」です。自分の感じ方、感性が問題発見や気づきに繋がりますので、「自分が、私が」が主語にならなければ、他責になってしまうからです。

人の集まりがチームになっている時の特徴をあげるとすると、それは誰でも自由闊達に自分の意見が言える集団でしょう。人は一人ひとり異なる感性や背景をもっていますから、必ず人の意見や考え方とはキャップがあるはずです。そこにいる皆がすべて同じ意見で、対立がないなどという状態はありえません。そんな異なる価値観やものの見方を認め、リスペクトし合う関係になっている状態をつくりだす必要が監督に求められます。そして、共通の目的と目標のために、先輩後輩や指導者と選手の上下関係にこだわらずに共に何かを創りだしていける集団のことでしょう。

人の集まりがチームとしてまとまるための要件を、経営学者のチェスター・バーナードは「組織成立の3要素」として以下のようにまとめています。

まず、「貢献意欲」。

これは、その集団のメンバーがお互いに貢献する、あるいは協力しあう意思を持っていることです。
「協働意欲」と呼ばれることもあります。

2つめが「コミュニケーション」。

これは、円滑なコミュニケーションをとり、お互いにオープンに情報共有ができているかということです。監督、コーチと選手、選手間同志の相互理解や信頼関係が欠かせません。

そして3つめが、その集団としての「共通目的」を持っていることです。

これは目指す姿やあるべき姿を明確に定義できているか、ということです。この3つの要素があれば人の集団はチームとなり、1人ひとりが自発的に動きながら協力し合い、意見の対立があってもすり合わせて前に進んでいけるのです。

そして監督はそんなチームのコアとして、チームメンバーのつながりをつくりだしたり、困難な状況の中で前向きな場の雰囲気をつくったり、目的に向かってチーム全体が前進することに貢献する存在です。

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自分のチームは今、そこにあります。しかし、チームをつくるためには監督はチームビルディングを行わなければなりません。チームの特性を理解すること、組織成立の3要素を活用することで、最高のチーム作りを実践してみませんか。

そして、野球人生は続く・・・。次回は、チームづくりの構想とチーム戦略の具体的手法について、書いていきます。

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