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野球を楽しめば、子供の創造性が高まる

野球を楽しめば、子供の創造性が開発される。
子供の育成にとって「創造性」開発はものすごく大切だと私は考えています。楽しめば、創造性が高まること、そのことについて記事を書いていきたいと思います。
「野球が楽しい」の反対に「野球は厳しいものだ」という真逆の意見も存在します。どちらが良い、良くないではなく、「子供の創造性開発」という視点で考えていきましょう。

競技のレベルが、少年野球(小学生)、少年野球(中学生)、高校野球、大学野球、社会人野球、プロ野球とそのレベルが上がるごとに競技特性からも「野球は厳しい」もの、特に社会人野球やプロ野球は「野球」の実力とスキルがあるからこそ、その世界で生きていけるものです。弱肉強食の世界であるといえますので、「野球は厳しいもの」という表現は、理解できます。

私自身も社会人野球の監督として、成績不振を理由に監督を更迭された経験があります。「野球は厳しいもの」ということも良く理解できます。

ですが、少年野球に過度な厳しさは必要なのでしょうか。少年野球の目的が、青少年の育成であればなおさら、「厳しさ」を求める前に「楽しさ」を求めるという視点も大切です。

子供の精神性や忍耐力の開発だけの目的が野球ではなく、「創造性」「人と人の関係性」「創意工夫」という人間の感性をや問題解決能力を磨く場としての野球は、楽しい方が良いという考え方も存在するのではないでしょうか。

私は、人材開発コンサルタントとして、数多くの企業でコンサルティングや研修を実施してきました。

好業績企業ほど、仕事を「おもしろ、おかしく、楽しみながら」行う会社の雰囲気が顕著です。


逆に、元気のない会社ほど、「仕事が義務化」されていて、ノルマができなければ、怒られる、気合が足りないと叱咤される行動がみられます。現場で働く人達から聞こえてくるのは、会社や上司の悪口、自分の会社を卑下する意見ばかりなのです。

少年野球の現場もこのような大人の仕事場の縮図のように

① エラーや、打てなかったり、試合に負けると怒られる(結果管理)
② 気合がたりないと説教される(気合と根性)
③ 試合で負けると、特別な練習メニューが組まれ、やらされ感がつのる(ノルマ化)
④ 長時間の練習でへとへとになる(過重労働)


になっている少年野球の現場もあるようです。仕事仲間で子供さんが硬式の少年野球チームでプレーしているので、お話を聞くことがあります。話の内容は、「うちの監督、コーチは、本格的な野球経験者。野球を教え込みすぎたり、中学生が理解できない技術指導をしたりするので、のびのび野球ができない。中学生なのに野球が面白くない、塾に行くよりプレッシャーを受けている。」という相談内容です。


好きで始めた野球が面白くないとは本末転倒ですね。

野球は、「Play Ball」という審判のコールから試合は始まります。PLAYという英語の意味には、「遊ぶ」という意味もあり、「審判がさあ、野球を楽しもう!」ということを宣言し、試合が始まります。

遊びと遊び心の大切さについて、ハーバード大学でリーダーシップを教えるハーミニア・イーバラ教授の研究が参考になります。
イーバラ教授は、仕事と遊びの活動そのものに違いはなく、「仕事で遊び、遊びで仕事をすることができる」といいます。
遊んでいる時は、時間が経つのも忘れて無心で楽しみますが、なりたい理想の自分を思い描き、「おもしろ、おかしく」仕事をしている時も、遊びとまったく一緒だということです。そして、あらゆることを楽しもうとするアプローチの最大の利点は、「創造性が高まること」と結論づけています。

イーバラ教授の研究は、スポーツの語源である「遊ぶ」ともシンクロしていますね。

昭和の時代は野球は体育、令和の時代はスポーツに。同じ野球ですが、その意味は、少し様変わりしてきているようです。

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