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HDMIセレクター・HDMIマトリックスの選定

私は仕事でPC2台を併用します。
事務用と開発用、ITエンジニアならよくある話だと思います。
これらを活用するリモートワーク環境を構築する中で、4種類のHDMIセレクター/HDMIマトリックスを使用しました。
非表示モニターの認識差異や、セレクターとマトリックスの使い分けで感じたことを記録に残します。

概要

・HDMIセレクターには、未選択側の認識維持に差異がある
・HDMIマトリックスは表示の自由度が上がる、配線すっきり
・信頼できるメーカーの製品を選ぶ

検証環境はノートPC2台からそれぞれHDMIを2本切替器に差し、2台のPCモニターに表示します。

HDMI分配構成

非表示モニターの認識差異

比較するのはサンワとUGREENのHDMI切替器。

両方とも「外部電源供給」「リモコン操作」「リモコン受信機あり」「3入力1出力」の製品です。
差異は、サンワは非表示側のPCからもモニターの認識が維持され、UGREENは認識が切断されます。

HDMIセレクター

このような感じで、両方のセレクターで入力1を選択している場合、サンワに接続しているPC2のHDMIポートは出力先を認識し続けますが、UGREENに接続している方は出力先が切断されたと認識されます。
つまりPC2では外部モニターが1つの状態となるため、開いているウインドウもすべてノートPCモニターかモニター2に移動します。
認識が維持される機能は、入力切替によって「ウインドウ配置が変更されない」メリットがありますが、「使いたいウインドウが未選択側のモニターに隠れてしまう」デメリットもあります。

HDMIセレクター2

このように選択してPC1とPC2を同時に併用したい場合、PC1がモニター2に配置していたウインドウは、別のモニターに移動します。
PC2がモニター1に配置していたウインドウは、モニター1に配置されたままですが、表示されません。

HDMIセレクターによってこのあたりの仕様が異なるので、自分の運用にあったものを選ぶ必要がありますね。

HDMIマトリックスとセレクター

厳密にこの呼び分けが正しいのかわかりませんが、
・多入力1出力:セレクター
・多入力多出力:マトリックス
とよく言われています。

私は今は、サンワのHDMIマトリックスを使用しています。
「外部電源供給」「リモコン操作」「リモコン受信機なし」「4入力2出力」です。
サンワ製だからか、「未選択入力ポートの認識維持」でした。
個人的には、多入力多出力の環境構築を行うなら、これが一番お勧めです。

HDMIセレクター2台でもHDMIマトリックスでも今回の環境構築は行えます。
HDMIマトリックスを使うことのメリットは以下のものがあります。
・入出力の組み合わせが自由になる
・配線がすっきりする
・リモコンが1つで済む

まず、PCのHDMI出力Xを出力する先のモニターまでカスタマイズすることができます。

HDMIマトリックス

このように、HDMIセレクターの場合は「HDMI出力1の表示先は常にモニター1」でしたが、HDMIマトリックスの場合はどちらのモニターに表示することもできます。

また、HDMIセレクター2台を併用する場合に比べて省スペース省配線、リモコンも1つで済むためすっきりします。

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デスク上はすっきりしていた方が気分が良いため、マトリックスにして正解でした。

レビューでは、片方の入力切替時にもう片方のモニターもブラックアウトするとありましたが、使ってみたところ、それはありませんでした。
セレクターと同様、片方の入力切替中ももう片方は見れています。
この辺りは、環境的なところがあるかもしれません。

HDMIマトリックス同士の仕様差異

HDMIマトリックスはラトックシステムとサンワダイレクトのものを使用したので、その機能比較をしようと思いました。
ラトックシステムのもサンワと同様、「外部電源供給」「リモコン操作」「リモコン受信機なし」「4入力2出力」です。
ただし、個人的にはこの製品はお勧めしません。

私の環境ではラトックシステムのHDMIマトリックスは使えませんでした。
一度初期不良で交換も行いましたが、あらゆる入出力の組み合わせでモニターに何も表示されませんでした。
日本製だしPS4やレコーダーで使えたようですが、PCとは相性が悪いのかもしれません。

まとめ

サンワダイレクトのHDMIマトリックスにして快適になりました。

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