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上弦の会議と無惨に見る旧世代のパワハラ【「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ】

鬼滅の刃が前シリーズ後半と新作を劇場版にて公開することになった。

第2期「遊郭編」の第10、11話と「刀鍛冶の里編」の第1話を特別劇場上映。

半分以上は、既にテレビで放送した内容にも関わらず有料で出せる。その強さは鬼滅の刃にしか無いと思う。

新作は、新たな任務地での霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃との出会いや、無限城に集められた上弦の鬼の姿を描く「刀鍛冶の里編」第1話が上映される。

おそらくは上弦の会議が中心になる。

鬼の会議はパワハラ会議

上弦が集まるきっかけは、猗窩座が煉獄さんに苦戦したことと遊郭編で1人上弦が欠けたことによる。

いよいよ鬼殺隊の手が無惨にかかりそうになったことを危惧しての、80年から130年ぶりの終結だ。

そもそも鬼同士も、猗窩座がやられてしまえば自分の位が上がるので全く心配してない。

そして、上弦の壱である黒死牟も初登場する。上弦のトップである。

正体は継国巌勝であり、鬼殺隊の核となった始まりの呼吸の剣士達の一人であり、炭治郎の夢の中に現れた継国縁壱の双子の実兄。

弟を超えるために鬼になったが、結局年老いた弟の死を目の当たりにした。当時の鬼殺隊を壊滅に追い込むほどの力の持ち主。

より強くなるために全てを捨てたが、何も手に入らなかった。普通鬼たちは灰になる前に誰かに会えるが彼の前には誰も現れなかった。


最後に逆さまになった無惨の登場である。

彼曰く、心の中に人間の要素が残った鬼から死んでいくと。もう上弦には期待しないとも。上弦ですら簡単に切っていく鬼。

玉壺が口を出した瞬間、彼の首は無惨の手に。

黙らせるためには首を切り落とすのも辞さないその鬼。

無惨が言うには、変化は劣化であると。不変であることが完璧なのだと。

鬼殺隊に影響を受けて、変わっていく鬼たちへの警告だ。

そして変わらないことを望むのも、ベタなパワハラである。自分の基準が第一で部下の変化を許さない。分かっている範囲のことが完璧だと思いたがる。

一方で、鬼殺隊は変化を望む。一兵士の炭治郎が強くなっていくことをトップのお館様は受け入れている。

メンバーが減っていくのも受け入れる。

そして自分すらも、死んだところで子孫が引き継いでいくことを望む。

だから、トップを殺せば終わると思い込んだ無惨は止まらない鬼殺隊に驚いたのだ。トップは尊敬はされても、それ自体が組織ではない。

完全なトップダウンの鬼と、象徴としてのお館様がいるだけの鬼殺隊。どちらが継続性が高いかは分かると思う。

この内容だけを劇場版にした理由は、鬼殺隊の構造と上弦の鬼や無惨の構造を分からせるためだと思う。

子どもたちには、鬼殺隊のような組織を好きになってもらいたく、鬼たちのような旧世代を怖いと思ってもらいたいのかな。

変化を受け入れる。不変こそが劣化であると。

多分映画で観る無惨は恐ろしいく映るだろう。

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