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2016年10月の記事一覧
家が燃えた。家具も金も燃えた。無一文だ。
⚠︎この話はフィクションである。
今、燃えている自分の家の前にいる。
ガスの元栓がゆるんだところに、
コンセントの火花が散ったらしい。
マンションの窓から家具が飛び出している。
恥ずかしい。
飛び散った冷蔵庫には調味料しか入ってない。
管理人が
『お気の毒です。行く当ては、、』
と言っているのが遠くで
聞こえた。
放っておいてくれ。
もう辱めないでくれ。
夜中でも開いてい
ファッションに興味のない男、『女にモテる技術』の影響で 革ジャンを買う。
⚠︎これはフィクションである。
『女にモテる技術』って本を立ち読み。
その本では『外見を整えることは前提であり、女性は
一瞬でアリナシの判断をつける』とあった。
『なんだよ。まだファッションの話かよ』
本を投げ返そうとした時、自分の姿が鏡に映った。
もう二年は着まわしている服だ。
最後に服を買ったのはいつか覚えてない。
『たまには本の言う通りに動いてみるか』
本は丁寧に戻した。
死ぬ前に後悔するのは『やってしまった失敗』ではなかった。
⚠︎この物語はフィクションである。
おじいさんが入院したと聞いて病院に来た。
じいちゃんにはお世話になっていたから、心配。
「じいちゃん?」
「おお。来てくれたのか」
「体は大丈夫なの?」
「昨日よりは調子がいい」
「まぁ、座れ」
「うん」
「今日は月曜だろう。学校は?」
「ごめん。最近学校には行ってない」
「そうか」
じいちゃんは素っ気無くそう答えた。
「怒らないの?」