見出し画像

Vol.028 タイ式マッサージ

リハラボ 「予防医療ノート」 Vol.028
2020/3/13配信 (2020/8/28まで限定公開)


 このノートは、毎週金曜日にLINEのOpenChatのサービスを使って配信する予防医療ノートです。
予防医療に関するトピックス、ニュース、論文、動画などをお届けします。
 これからの日本の未来は、「自分の健康は自分で守る」時代に突入しました。
 自分の健康を守るための、知識や技術、アイデアなどを提供していきます。


目次


①今週のテーマ
②予防医療ニュース
③予防医療論文
④今週の名言

__________________________________


①今週のテーマ


 予防医療などに関するテーマについて、気になったことや感じたことを書くコーナーです。

テーマ「 タイ式マッサージ 」

 
 2015年、僕は「人間」を勉強していく中で、東洋医学に可能性を感じていました。
 人間の心と身体は、西洋医学的な部分と東洋医学的な部分の両方の側面がある、と感じていたからです。
 東洋医学で特に興味を持ったのが「タイ式マッサージ」です。
 タイ式マッサージは、世界一気持ちが良いマッサージと言われ、世界中のあらゆる国にタイ式マッサージ店があるほどです。
 これほど人気があるタイ式マッサージに興味を持ち、タイのチェンマイまで出向いて1ヶ月間勉強をしてきました。
 
 
 では、一体タイ式マッサージとは何なのでしょうか。

 タイ古式マッサージとは、タイの伝統医学の一つです。
 ブッタの主治医だったシヴァカ師が開祖で、約 2500 年前に仏教とともにタイに伝わり、現在まで続いています。
 2019年にはユネスコに認定されて、無形文化遺産に登録されています。

 タイ式マッサージは、頭の先からつま先まで全身マッサージを行います。
 そこで、一つポイントとなるのが「セン」と呼ばれるエネルギーラインです。
 人体には、「セン」と呼ばれるエネルギーラインが10本あると言われており、その「セン」に沿って指圧やストレッチなどで刺激を与えることで、全身にエネルギーを流すことができます。
 それによって、筋肉をほぐしたり、血流が促されたり、むくみが改善されたり、自律神経のバランスが整ったりする効果があると言われています。
 「セン」は目に見えない気の流れで、10本の主要なセンのうち、6本が足裏からふくらはぎの部分に集中しています。
 タイ式マッサージでは、「セン」に沿って下半身を中心に刺激を入れていきます。

 また、タイの伝統医学では、「土、火、風、水」の属性があると言われ、その四つのバランスが大事と考えられています。

 土は、体毛や爪、骨、内臓。
 火は、体温や感情などの熱エネルギー。
 風は呼吸や胃腸・内臓の流れ。  
 水は血液や汗、体液など。
 
 この四つのバランスが崩れたときに体調不良になると考えられています。
 タイ式マッサージでは「セン」を刺激することで「風」の流れを改善し、「水」の循環を促し、「火」の熱エネルギーを安定させ、「土」の内臓を整えます。

 このように、タイ式マッサージでは、「セン」の走行をマスターして、それに沿って適切に刺激を入れることで内蔵を整える手技であることがわかります。
 
 今後は、テクノロジーの発達によって「セン」も可視化される日がくると見ています。
 そうなると、タイ式マッサージは、もっと注目されるでしょう。
 予防医療では、今後も東洋医学が注目されるはずです。

 
__________________________________


②予防医療ニュース


 今週の気になったニュースをピックアップして、感想を交えながらお届けします。
 


~ 転載↓ ~


 医療機関におけるコロナウイルスおよび 関連疾患へのビタミンC点滴療法


 高濃度ビタミンC点滴プロトコル

 日本の点滴療法研究会では、インフルエンザ、帯状疱疹、風邪、風疹、おたふく風邪等の急性ウイルス感染、また突発性難聴やベル麻痺のようなウイルス感染に類似した疾患に対して、12.5g~25gの高濃度ビタミンC点滴を推奨しています。
 成人に対して、軽度の初期症状の場合は12.5gのビタミンCを、中度~重度の症状には25gのビタミンC点滴を行います。
 ウイルス感染の一般的な治療の有無にかかわらず、ビタミンC点滴は通常1日1~2回、2~5日連続投与します。

 急性ウイルス感染症の患者の体内では、ビタミンCが枯渇し、活性酸素が増加、細胞の生理機能が低下します。
 そのような患者には、体内や細胞内の活性酸素を中和し、生理機能を維持し、自然治癒力を高めるために、経口や点滴によるビタミンCの補給が必要です。
 もし患者が敗血症に進行した場合、敗血症の治療のためにも、今の治療に加えてすぐにビタミンCを投与するべきです(3)。

トロント・スター新聞の記事より(2003年5月30日)


 “フレッド・フイ医師は、ビタミンC点滴療法こそは試す価値のある治療法だと確信している。
 また、SARSのようなウイルス性肺炎で入院している患者たちが、通常の治療薬に加え、ビタミンC点滴療法で治療を受けるべきである、と述べている。
 「私は病院に対し、SARSをすでに発症している患者たちにこの手法を試すべきだと訴えました。」とフイ医師は言う。
 「一般の人々も、ビタミンCの体内レベルを上げることで、失うものは何もなく、体調を改善できるのだから試すべきです。ビタミンCは身体にとって最も無害な成分であるのだから。」と述べています。 
 「以前はビタミンC摂取による腎臓結石を心配されたことがあったが、それは仮説的なものであり、実際には裏付けはありません。」 
 フイ医師は、自身の臨床経験において、ビタミンC点滴がウイルス性疾患の患者にとって非常に効果的な治療であると実感している(4)。


~ 中略 ~

「ウイルス疾患の治療におけるビタミンC点滴療法の早急かつ高い成功率からして、コロナウイルス感染の最初の対応としてビタミンC療法が最善であると私は確信している。」
(ビクター・A・マーシャルベガ医師)

「すべての医師がビタミンC点滴療法について知ることはとても重要だ。患者がすでに重篤で 病院に入院している場合、ビタミンC点滴療法が彼らの命を救う最善策だ。」
(カリン・マンスタヘルム医師)

以下省略

 
~ 転載終わり ~
 

出典 オーソモレキュラー医学会

https://isom-japan.org/news/detail?uid=auB6O1581070554

・感想

 中国やアメリカでは、コロナウイルスの治療には、高濃度ビタミンC点滴療法が有効だとする論文が数多く挙げられているそうです。
 真偽の程は定かではありませんが、副作用がほとんどない治療ですので、試してみる価値はあるのかな、と感じました。
 
 
 

__________________________________

③予防医療論文


 今週の気になった論文をピックアップします。

~ 転載↓ ~


 腸内細菌叢が糖尿病の発症に与える影響を解明
-腸内細菌代謝物に着目した新たな治療法の展望-

 松田文彦 医学研究科教授、ドミニク・ゴギエ 同客員教授(フランス国⽴保健医学研究所リサーチディレクター)、マーク・ラスロップ 学際融合教育研究推進センター特別招へい教授(マギル大学教授)、佐藤孝明 島津製作所ライフサイエンス研究所長、園村和弘 同研究員らの研究グループは、腸内細菌が生成した代謝物の4-クレゾールが膵臓のインスリン産生ベータ細胞の増殖と機能の刺激を誘導し、1型および2型糖尿病に対する抑止効果を発揮することを発見しました。

 日本では1千万人以上が糖尿病を患っており、有病率は今も上昇し続けています。
 糖尿病は心臓血管病の発症リスクの増加とも関連しており、大きな社会問題となっています。
 糖尿病関連遺伝子が持つ変異や環境の影響と腸内細菌叢の組成の違いが発症に影響を与えることが最近の研究で示されており、新たな予防・治療法の開発を通した発症予防や患者の病態の改善は喫緊の課題です。

 本研究成果は、腸内細菌叢を適切にコントロールすることで糖尿病の新たな予防や治療の道を開き、膨大な数の患者の状況を改善できる可能性を示す画期的な研究成果です。

 
~ 転載終わり ~


出典 京都大学

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2019/200219_1.html


・感想

 腸内細菌が生成した代謝物によって、糖尿病の予防ができる可能性があることが示唆されました。
 糖尿病予防の過程は解明されつつあります。
 これにより、4-クレゾールを生成する腸内細菌を投与する事で、糖尿病予防が活発になると考えられます。
 ただ、我々ができることはただ一つ。
 腸内環境を整えること。
 あらゆる疾病の予防には、やはりこれが一番だと感じます。
 
__________________________________

④予防医療動画


 動画はしばらく休止させていただきます。

________________________________


⑤今週の名言

『人は


 皆に生かされている』

      (紀野一義 仏教学者)

今日の名言は、


夫に生かされ、


妻に生かされ、


親に生かされ、


子に生かされ、


ありとあらゆるものの力に生かされていること、


究極的には永遠なるものに生かされている、


仏さまに生かされていると認めざるを得なくなる。


それが「さとり」であり、


それが救われていることであり、


それが仏ひとつという世界なのである。

という意味なのだそうです。


__________________________________


リハラボ 代表
廣谷迪正(ひろやみちまさ)


リハラボホームページ
https://mkhjwh3.wixsite.com/selfreha

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?