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「転売」と「せどり」の決定的な違いについて!!

最近、何かと「転売ヤー」という言葉が世間を賑わせていますね。

フリマアプリやオークションサイトで、「マスク」が高額で売買されて、店頭からマスクが消えてしまいました。

それが原因というワケではありませんが、未だにマスク不足が続いています。

「転売ヤー」なる者が、マスクを買い占め、高額で出品してしまうと、流通に問題が生じてしまうため、政府も規制に乗り出していますが、マスク以外にも色々と不足して、店頭から消えているものがたくさんあります。

例えば、「滅菌ガーゼ」「体温計」「ハンドジェル」「除菌スプレー」などなど…

必ずしも全てが転売ヤーのせいではありませんが、供給不足の一端を担っているのは、間違いなく転売ヤーです。

なぜ転売ヤーは、これほどまでに忌み嫌われるのでしょうか?

結論から言いますと、「転売ヤーは、一般化したダフ屋」です。

最近は、ダフ屋って言葉は、あまり聞かなくなったのですが、昔はコンサート会場の外には必ずいたものです。

さて、それではなぜ転売ヤーは、一般化したダフ屋なのか、「転売」と「せどり」の決定的な違いについてのお話も交えて、説明していきたいと思います。

まずは、ダフ屋って何なの?

ダフ屋のダフというのは、札(ふだ)を逆さにした言葉で、チケット類のことを指しています。

乗車券、入場券などのチケット類を転売目的で購入し、購入できなかった人に高額で売りつける行為をする者を「ダフ屋」と呼んでいます。

その昔、ダフ屋は、最寄りの交通機関からコンサート会場の入り口などに立ち、会場に向かう人から、

「余っているチケット買うよ?」と声をかけてチケットを買い取り、

「チケットあるよ?」と声をかけて高額で売りつける、ということを行っていました。

現在は、迷惑防止条例によって、ダフ屋行為は禁止されており、自治体によって幅はありますが、概ね100万円以下の罰金または一年以下の懲役が課せられる場合があります。

また、インターネットでチケットが購入できるようになったため、コンサート会場などで立つダフ屋は見かけなくなりました。

ダフ屋に代わり、転売ヤーの暗躍

条例の施行とインターネットの普及により、ダフ屋行為はナリを潜めていきましたが、チケット販売がネット上で行われるようになり、ダフ屋行為もネット上へと移っていきました。

オークションサイトが人気となって、一般に普及したことによって、チケットの売買がオークションサイト上で行われていきました。

そして、取り扱う品目がチケット類に留まらず、「ノベルティグッズ」「数量限定品」「期間限定販売」「特別限定モデル」など、希少価値がある、その機会を逃すと手に入れることができないもの全般に及んでいきました。

ネットショッピングが普及していき、フリマアプリの登場によって、いよいよ転売が横行しやすい土壌が醸成されていきました。

元々、ダフ屋は反社の専売特許のようなものでしたが、現在ではフリマアプリに出店する知識さえあれば、誰でも転売行為に手を染めることが出来るようになりました。

そもそも、オークションサイトやショッピングサイト、フリマアプリ自体はとても便利で、必要な人に必要なものを届ける立て付けに問題があるわけではありません。

本来であれば、必要な人の手に届くものを横取りするように買い占めて、それを高額(それも相場を破綻させるような)で転売する行為が、簡単にできてしまっている現状が、事実としてあります。

このような行為が、反社だけでなく、一般の人が行ってしまっており、タチの悪いことに、一般の人間はそれを悪いことと認識していないことが多いのです。

これらの行為が、転売を目的とするバイヤーということで、「転売ヤー」と揶揄されているということです。

「せどり」という言葉も聞くけど何が違うの?

「せどり」という言葉をご存知でしょうか?

聞いたことあるけど、転売と何が違うの?

と思われる方も多いかと思います。

漢字では、「糶取り」「競取り」と書いたりします。

せどりというのは、元々古本、古書を安く仕入れて、同業者に高く売って利ざやを稼ぐことでした。

そう言われると、転売と一緒やん!

と思いますが、現在はそこから転じて、一般的に同業者の中間に立って商品を取り次ぎ、手数料を得ることを生業にすること、または、生業としている者を指しています。

いわゆる仲介業者のことですね。

やっている行為自体は、一見同じようなものですが大きく違うことは、横取りするような買い占めをするのではなく、掘り出し物を見つけて、適正な価格で販売するのが、「せどり」です。

例えば、中古ゲームソフトが売れ残っていて、誰の目にも止まらない状態になっているものがあって、それを買い取りフリマアプリなどで、適正な価格(仕入価格+手数料+少しの利益)で販売するのであれば、必要なものを必要な人に届けるというフリマアプリの意義に沿った形で、出品者も購入者も運営者もWin-Winの「三方得」になります。

ダフ屋行為と同等の転売ヤー行為は、取り扱う商品の品目にかかわらず、その行為そのものを取締るような法律が早急に整備されることを切に願っています。

転売ヤーによって入手困難になってしまったもの

最後に、転売ヤーによって、現在では入手困難になってしまったものをリストアップしておきます。

 ・ウイスキー(山崎、白州、響、竹鶴など)
 ・ゲーム機(Nintendo Switchなど)
 ・衛生商品(マスク、滅菌ガーゼ、消毒スプレー、体温計など)
 ・ライブチケット・関連グッズ(嵐など)
 ・人気マンガ・アニメの書籍やグッズ(鬼滅の刃など)
 ・限定モデルのスニーカー(コラボ品など)
 ・トレカ(レアカードなど)
 ・その他、数量限定品(コンビニ限定クリアファイルなど)

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