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11 あのウィルスの影響で、僕らはつらい日々を過ごしてきた。 かつては当たり前だったことが当たり前ではなくなり、色々なことが制限されてきた。 思うがままに生きたい。自由に生きたい。 それがようやく叶うのだ。
12 新しい年になった。 正月早々、地震があった。 ハルは阪神・淡路大震災も東日本大震災も知らない。 日本沈没は、映画の中の世界だった。 日本は地震に苦しめられてきた。ハルの知らない世界で。
15 僕のアパートに拓司が訪ねてきた。 拓司はむすっとした表情をして、僕を見た。 「女の子と暮らしているんだって?」 と拓司は僕に言った。