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15 僕のアパートに拓司が訪ねてきた。 拓司はむすっとした表情をして、僕を見た。 「女の子と暮らしているんだって?」 と拓司は僕に言った。
16 僕は夢を見た。 夢の中で僕は昭和の時代にいた。
17 ハルは拓司とテレビ電話で話をするようになった。 「テレビ電話ってさあ、未来に来たなあって感じるの。これってSFの世界じゃない。だって映画とかでしか観たことがなかったことが現実なんだもの。「2001年宇宙の旅」とか「ウルトラセブン」とか。私の時代は声を聞くことしかできなかったのに、顔を見ていつでも話せるのよ。すごくない? それに相手が今どこにいるかもわかるし、ユーミンの歌の「魔法の鏡」が現実にあるんだものね」 とハルは言った。
18 「ディズニーランドに誘われたの」 とハルが僕に言った。 「拓司と?」 と僕が訊ねるとハルはうなづいた。