FDM式3Dプリンタの底面レイヤーに生じる凹み対策その②
少し前に「FDM式3Dプリンタで印刷する際、最底面レイヤーにできる隙間を目立たないようにする」方法を共有しました。
今回実験を重ねて気づいたことがったので、改めて残しておきます。同じような問題に取り組む方のヒントになれば嬉しいです。
前回は、どちらかというと「凹みが生じにくいデータ作り」でしたが、今回はノズルの速度に関するお話しです。
隙間が生じる原因
フィラメントが途切れる箇所が発生する
その①で記載した原因に加えて、データは完璧でも印刷時にも問題があることがわかりました。
円やカーブ等を描くとき、その始点と終点でフィラメントがプレートに載らない場合があります。これが結果として不連続な線となり、その上に第二レイヤーが乗るため「凹み」となってしまいます。
この現象は、他の場所からノズルが移動した先の「図形の始点」や、これから他の場所へノズルが移動する「図形の終点」で起こりがちです。
解決への方針
非プリント時の移動速度を下げる
フィラメントをノズルから出すべきポイントに到達してもなお、フィラメントが十分出ていないことが原因である以上方針は明確です。
そこに至る速度を落とし、十分にフィラメントを出す余裕を持たせること必要があります。逆にフィラメントがプレートに定着する前に移動してしまう場合も同様です。
対策
スライサーソフトの「トラベルスピード」を変更
実際にフィラメントを押し出す「プリントスピード」を落すことがきれいに印刷する常套手段です。これに加えてプリントしない時のノズルの「トラベルスピード」を落すことで対策できます。
CrealitySclierの場合、「Initial Layer Travel Speed」が該当します。
以上です。
私の環境ではこの設定を行うことで、フィラメントの線が途切れてしまう箇所が減り、結果として凹みも抑えることができました。
特に底面レイヤーを表面として使い、きれいにしなければいけない(アクセサリー等)ケースに有効だと思います。
参考になれば幸いです!
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