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【CL2021愛知best32】カビゴンジュナイパー構築解説

はじめに

 初めまして。密林と申します。

 この記事は、去る3/28(日)に開催されたCL2021愛知にて私が使用したカビジュナデッキの解説記事となっています。このデッキを用いた結果、予選を8-1で完走することができました。予選結果は20位となり、オポネントの関係で上位16名の本選出場圏からは外れてしまいましたが、CL初参加の私としては十分な結果を残せたのではないかと思っています。


 ジュナイパーというデッキの性質上、語ることは少ないかとは思いますが、環境読みの方針と、それに対応するための細かい調整を中心にして解説を行っていきます。
 デッキレシピを含め一部有料となっておりますが、ご了承ください。

■大まかな環境予想

 Tier表などはこの記事でなくとも多くの方が考察、提示をされているとは思いますので、簡単に。ジュナイパーはデッキの性質上Tier表にはほとんど意味がなく、実際のシェア率までを計算しないことには握る価値がないと考えていたため、より詳細な環境考察を勝率・シェア率を計算することで行っていました。これに関してはデッキ選択理由の後に記載します。

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 こちらはCL愛知に先立って開催された台湾のCLに相当する大会でのデッキシェア率です。この段階では双璧のファイターに相当するパックは発売しておらず、一撃・連撃マスター環境でしたが、これを大まかに参考にしました。

Tier1
三神ザシアン、ビクティニMM/ビクティニ

 ここは不動であると考えていました。もともと台湾でのビクティニ単とビクティニMMのシェアを合計すると14%となり、三神に次ぐ割合になっていることと、シェア第二位のムゲンダイナが連撃の強化とガラルサンダーVの登場で減少することが予想されたのが最大の理由です。また、連撃の強化によってビクティニの使用率はMM採用型に振れると考えていました。

Tier1.5
連撃ウーラオス(インテレオン型、オクタン型)

 双璧でのナゲツケサル・インテレオンといった超強力なカードの獲得が最大の理由です。また、何度か検証した結果、弱いサポートであるコルニの気合を採用するオクタン型よりもミュウを突破する分かりやすい方法と裏工作のサーチ対象の広さを備えたインテレオン型が明確に強く、こちらがほとんどになるだろうと考えていました。

Tier2
ムゲンダイナ、ドラパルト、連撃ドラパルト、炎MM

 対策札が増加したとはいえ依然TAG環境に対する明確な優位性を持つムゲンダイナ、一撃・連撃に対する優位性をもちつつエネ割で三神にも抗える(連撃)ドラパルト、三神に対するワンパン性能と溶接工による爆発力を兼ね備えた炎MMに関しては、それぞれの強みが死なない環境であることから、依然割合が高いと考えていました。

Tier3
インテレオンVmax、マルヤクデVmax、悪MM、草MM、一撃ウーラオス

 先だって行われたよつぎ一門杯で優勝し、台湾リーグでもベスト16に三人も名を連ねたインテレオン、よつぎ一門杯・はかいこうせん杯でそれぞれ優秀な成績を修めたりシェアが多かったりした悪・草のパーフェクションはしっかり増加すると考えていました。(インテレオンが思ったよりもかなり少なかったように見えるのだけは誤算でした)


 また、マルヤクデも三神ワンパン性能・エネ割による妨害性能の優秀さから、少なくない数存在すると考えていました。
 一撃ウーラオスはデッキの対応力・安定性が低いうえ、同じ闘タイプとして明確に連撃ウーラオスに水をあけられていたため、台湾リーグよりもさらに減少すると考えていました。

その他環境に多少存在すると考えていたデッキ
マッドパーティ、ジュナイパー、ラプラスVmax、ブルーレシリザ

 これらのデッキに関しては、環境読みという面でいえばほとんど無視していい数にとどまると考えていました。
 マッドパーティに関しては実際にはかなり環境に刺さる有力なデッキだと考えていましたが、使用者は少ないだろうという予想でした。

■デッキ選択理由

 先に書いた環境予想を大まかにまとめると以下のようになります。

①三神・連撃・ビクティニ・パーフェクション系統だけでかなり多い
②一撃・非GX/Vのデッキは減少する
③圧倒的先手環境
④混戦、どのデッキも不利対面が存在している(特にドラパ連撃ダイナの三すくみ)
⑤連撃メタの必要性から、デッキの枠が厳しい

以上のことから、
「ジュナイパーを複数体突破し得るデッキ自体が少ない」
「後手前提のボルケニオンの採用は減少傾向にある」
「安定して勝てるデッキが存在しにくい(自分の技量で普通のデッキでは8-1や9-0は見込めない)」
「そもそもジュナイパーを対策している余裕などない」
「したがって『ジュナイパーに当たったら諦め』あるいは『このデッキは対策しなくてもジュナイパーに抗えるから大丈夫』と思ってあまり対面練習をしていない人が多い」
と考え、ジュナイパーデッキを使用するに至りました。

 ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。
 ここから先は有料となりますので、もしよろしければご購入いただけますと幸いです。
 以降ではより詳細な環境予想とデッキレシピ、各対面での立ち回りや実際の試合結果を説明していきます。


ご購入ありがとうございます。大変励みになります。

■詳細な環境予想と勝率計算

先程のシェア表を再掲します。

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 双璧発売、またよつぎ一門杯の結果を踏まえ、具体的なシェア率は大まかに以下のように変動すると予想しました。

デッキ名          台湾→日本予想
三神            22%→20%
ビクティニMM/ビクティニ    14%→12%
連撃ウーラオス       4%→8%
ムゲンダイナ        8%→6%
ドラパルト         4%→7%
連撃ドラパルト       5%→5%
炎MM            4%→5%
インテレオン        4%→5%
マルヤクデ         4%→4%
一撃ウーラオス       4%→2%
草MM           ?%→2%
悪MM           ?%→2%
その他           27%→22%(補集合)

 さらに、ここから後述する構築でのジュナイパーでの各対面での予想勝率を考察に加味すると以下のようになります。

スクリーンショット 2021-03-30 221029

 数%単位の誤差はありますが、実に70%の基本勝率が予想されました。
 これを現在の群雄割拠の状態において卓越した勝率だと考え、また自分や相手のプレイング次第ではこれ以上に引き上げられることを加味し、デッキの最終決定に至りました。
(なお、この予想は大会前時点でのものです。実際は三神対面の勝率はより高く、炎MM対面の勝率は90%程度だと思います)

 加えて、上の表のとおりこのデッキはドラパルトと一撃ウーラオス、そしてマルヤクデを苦手対面としていますが、


① 先ほど指摘した通り、一撃ウーラオスは安定性・対応力ともに劣るため、連勝する必要があるCLでは上位に残らない可能性が高い
② ドラパルトはエネ割の結果で三神に勝つことも可能なデッキだが、結局コインの裏表や初手・二手目のエネ割試行回数に依存するため安定せず、上位に残りづらい

という点から、最初の数戦を連勝してしまえば、実際に上位を狙うにあたって脅威となるのはマルヤクデのみだと考えていました。これもまたジュナイパーの選択を後押しする要因となりました。


■デッキレシピ・採用理由

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・モクロー4、フクスロー2、ジュナイパー4
 デッキの核です。フクスローは飴を使わずに進化することも非常に多いのと、初動が遅いデッキに対してターフスタジアムを立てることで2ターンをかけて確実に進化するルートをちらつかせることができるので2枚採用しました。ダイファントムを耐えるためモクローのHPは60です。

・カビゴン2
 絶対に初動で前に出したいカードです。このカードのためにクイックボールとキャプチャーエネルギーが4枚ずつ入っています。本当は3枚にしたいのですが、デッキ内のポケモン枚数は三神対面での勝率に関わるため2枚にとどめました。

・ヨマワル1、ヨノワール1
 このデッキのおしゃれポイントです。CL前日にたどり着いた最後の解答札。使用するデッキはドラパルト・連撃ドラパルトと、場合によってオーロラエネルギー依存型のMMです。このカードの価値に関してはドラパルト対面の立ち回りで後述します。ダイファントムを耐えるためヨマワルのHPは60です。

・クイックボール4
 初手カビゴンに絶対に触るために4枚です。このカードとエネルギーか回収ネットかマオスイ1枚でカビゴン前が確定します。

・レベルボール3
 ハンドコストが無い点、フクスローを呼べる点がクイックボールとの差です。フクスローは後半には必要なくなる点、初手のカビゴンが何よりも重要な点からクイックよりも枚数を抑えています。枠があれば4でもいいです。

・しんかのおこう2
 混沌のうねりを採用するデッキが多い中、ターフスタジアムに依存せずにジュナイパーをサーチする必要があったこと、ヨノワールを手札に引き込みたい場面が予想されたことから2枚採用しました。これはこの枚数でいいと思います。メイで呼ぶこともしばしばあります。

・ふしぎなアメ4
 ジュナイパーに進化できなかったら負けるので4枚です。

・回収ネット2
 三神対面で余計なポケモンを回収すること、ドラパルトやミュウ、インテレオンなどにダメカンを乗せられたポケモンを疑似的に回復すること、入れ替え札としての役割が主な機能です。本当は3枚に増やしたかったのですが、枠がなくて2枚の採用となりました。

・ふつうのつりざお1
 デッキの性質上エネルギーを枯らされるとつらいことや、裏を呼ばれて先にモクローが取られた場合からの復帰が必要なことを想定して1枚採用です。

・おおきなお守り2
 ヨノワールをダイファントム3発圏内から外す、フクスローをダイファントム2発圏内から外す、ゴリランダーのぶちかますをジュナイパーが耐えるようにする、など必須のカードです。あと1枚枠があればこいつを3にしたかったです。

・メイ4
 要らない時は本当に要らないけど欲しい時にあると最強なカードです。邪魔になるので本当は減らしたいのですが、必要な時に持っていない時のリスクのほうが高いので4枚採用です。

・ボスの指令2
 相手の脅威となるポケモンを先殴りしたり、邪魔なポケモンをどかすために重いポケモンを縛ったり、デッキに回答札がある相手に対しての遂行速度を速めたりと、何かと重要なカードです。序盤に手札に抱えていたら切るので2枚採用です。

・マオ&スイレン2
 草MMでゴリランダーのぶちかますをお守り込みで2耐えさせたり、ドラパルトの引き裂く2発を帳消しにしたり、ウィークガード込みでボルケニオンの高熱爆破を帳消しにしたりと、ダメージレースに持ち込まれる相手に対しては必須になるカードです。使う対面では2~3回使うので2枚採用です。

・シロナ&カトレア2
 枠がないけどドロサポは増やしたい、手札を抱え込みたいから手札交換を行わない縦引きがしたい、ボスやマオスイは2回じゃ足りないことがある、などを一手に解決する最強カードです。絶対に2枚必要です。

・マリィ3
 食いだめ前に使用することで、一方的に相手の手札だけを減らすことができるカードです。ダメージレースが厳しい相手や、先に動かれると即負ける三神などを妨害するのに使います。相手のマリィからの復帰にも使えます。また、相手がLOを狙ってきたときには重要になるので抱えておきましょう。

・博士の研究1
 事故復帰用のカードです。本来であればカビゴンがその役割を担う上、切る手札如何によっては大きく不利を取るので1枚採用です。

・ターフスタジアム2
 相手のスタジアムを割ることができるサーチカードです。カマドを放置すると大変なことになるので2枚採用です。うねり環境なので過信は禁物です。

・基本草エネルギー5
 もっと少なくてもデッキは回るとは思いますが、メイでサーチするエネルギーがないことや、相手のドラパルトがうねりの扇を採用していた場合に遂行速度を下げることのリスクを加味して多めにしました。今振り返ると1枚アロマ草エネルギーでもよかったかもしれません。

・アロマ草エネルギー1
 ガラルマタドガスの毒、ベトベトTAGの毒、コケコVmaxやライライTAGの麻痺、その他混乱が主な想定する役割対象です。ただ、特殊エネルギーはサーチできないので入れるなら2枚のほうが良かったなと思っています。

・キャプチャーエネルギー4
 絶対にカビゴンに触るために4枚採用です。モクローを横に並べることももちろんできるので、最重要カードです。

・ウィークガードエネルギー2
 これだけでマルヤクデには勝てません。ビクティニMMその他炎デッキにピン刺しされていることがあるボルケニオンに対応するのがこのカードの役目です。

■採用検討カード

・リーリエのピッピ人形
 あったら便利ですが、どうせ詰ませたら勝つし詰まないデッキには別の対策のほうが有効なので安定性を重視して抜きました。また、時間を稼ぎたい時は最悪ヨマワルを盾にすればいいというのもあります。

・エリカのおもてなし
 最後まで考えましたが、必要になるデッキ(縦引きを急がないと負ける上に妨害が太いデッキ)でベンチを絞ってこないのがインテレオンVmaxくらいだったのと、だぶつくと弱いので抜きました。

・ビッグパラソル
 あってもマルヤクデにもドラパルトにも勝てないので抜きました。ドラパルトに至ってはダイファントムよりひきさくのほうが辛いしダイファントムを打つ時には裏を呼ばれるので本当に無意味です。一応熱放射を防げるので欲しいなと思うこと自体はあります。

・逆境グローブ(4/13追記)
 ビッグパラソル同様、あってもマルヤクデに勝てないので候補に入れていませんでした。確かに何もなければボルケニオンをワンパンすることができますが、相手のヒート炎エネルギーや大きなおまもりで破綻してしまうので、不確定な勝ち筋のために一枠割く気になりませんでした。(もちろんスプリットアローのベンチ20点を当てられていれば話は変わりますが、基本的に上手い人であればボルケニオンは即起動してきます)

・ブリザードタウン(4/13追記)
 これも同様、あってもマルヤクデに勝てないので入れていませんでした。お守りやヒート炎があればボルケニオンの技を封じることはできないし、逆に高熱爆破110(ウィークガード前提)をもらった時にジュナイパーが殴れなくなるリスクを抱えています。
 →現在環境であれば、マッドパーティを見るために投入は検討してもいいかもしれません。

・グズマ&ハラ
 混沌のうねりが多いこと、手札消費がバカにならないこと、飴に触れないことから抜きました。

・あなぬけのヒモ、ポケモン入れ替え
 回収ネットのほうが優秀だったので抜きました。

・タッグコール
 枠がなかったのと、グズハラ非採用に伴って抜けました。

・うねりの扇
 ドラパルトにホラー超を貼ることから牽制することができないことと、もう一度引かれては元も子もない(つまりあっても勝てない)ので抜きました。

・ヤロー/レッドの挑戦/マサキの解析/フウロなどサポート
 エリカより弱いので結局考慮外にしていきました。

■各対面での立ち回り

・三神
 有利対面ですが危険な対面で、遅れると負けます。重要なのは3点。
 ① オルターの返しまでに必ずジュナイパーを立てること
 ② オルターの返しまでに回収できるポケモンは回収すること
 ③ 不要なポケモンを全部手札から切ること

です。やまびこホーンは考慮しなくてもいいです。なぜなら手札から複数枚出されて、倒された後にそれこそやまびこでもう一度食われる恐れのあるクチートのほうがはるかに脅威であるからです。

 また、やまびこはトラッシュに餌が無いと成立しないカードで、相手が自主的にトラッシュしなかった場合すでに倒したデデンネなどを呼び戻すことになる都合上、それが使える場合の多くはもともと三神有利の展開だと考えていました。そのため私はやまびこを全く評価していませんでした。

 やまびこは入っていてもデッキに1枚であると思っていたため、カビゴンを取られても他のカードを全部回収しつつ手札の種ポケモンをすべてトラッシュすれば勝てると想定しています。そのためクイックボール・シロカト・マオスイなどの手札を能動的に切れるカードを大事にして立ち回ることになります。間違っても手札に種を抱えた状態で番を返してはいけません。それさえ気を付ければ8~9割勝てます。
 尚、ギルガルドが入っていると大体負けます。ジュラルドンの場合は1枚程度ならお守りつけて耐えるので全然問題になりません。

・ビクティニMM、ビクティニ、炎MM
 レシリザのダブルブレイズGX,ベトベトのバッドポイズン、ボルケニオンが危険要素です。ダブルブレイズ打たせてアロマ草つけたジュナイパーを用意すれば大体勝てます。ボルケニオンを警戒してウィークガード・お守りを貼ると尚よいです。

・連撃ウーラオス
 ちょっと面倒です。まず先2巨大連撃が来ないことを祈りましょう。打たれたとしても、モクローを3体並べておけば大丈夫ですし、相手はエネをトラッシュする関係上、復帰にラグがある場合も多いです。
 脅威となるのはクイックシューターのインテレオン、ナゲツケサル、ミュウです。特に前を縛られてダメカンを裏に貯められるとジリ貧になるので、回収手段・回復手段をシロカトなどで確保することを心がけましょう。ボスで裏のミュウを取りながら戦えばこれも多くは勝てます。
 なお、ヨノワールが立つと連撃エネとストーン闘が無色になるのでナゲツケサルが止まることも多いです。

・ムゲンダイナ
 デッドムーンGXとミカルゲ、フーパが脅威です。そこに気を付けてボスを当てていけばまず負けません。フーパはアサルトゲートの個体は弱点が突けますし、悪の戒めの個体は打点が伸びません。

・ドラパルト
 超・要注意対面です。ほぼこの対面のためだけにヨノワールがいます。
 もともとこのデッキはドラパルトに非常に弱く、引き裂く60×2とホラー超の殴り返しでジュナイパーが落ちてしまいます。そして一度ダイファントム130+50を許してしまうと盤面が崩壊し、再建が不可能になり負けます。

 したがってこのデッキはもともと対ドラパルトの勝率を10~0%で見込んでいました。しかし何度か対面練習をするうち、早期にジュナイパーが複数体立ち、ダメージレースに持ち込むことができれば全く勝てないわけではないことが発覚しました。

 このことから、ドラパルトに勝つための方法は「ジュナイパーが早期に倒されることを防ぎ、後続を準備するターンを稼ぎながらダメージレースに持ち込む」ことだと言えます。
 そこでヨマワルの存在をちらつかせることで、ホラー超を無効化して超超で動くドラパルトを足止め、殴り返しを防ぐことでジュナイパーの確定数を2→3としてスプリットアローの回数を稼ぎ、ダメージレースに持ち込むことができます。

 また、相手がヨマワルを見せた段階でこれを警戒してホラー超を貼らなかった場合や、ヨマワルを倒すためにダイファントムを打ってきた場合も、実際には20点の殴り返しを防ぐことができ、これもまたダメージレースに持ち込むことができます。

 以上のことから、ヨマワルは場に置いた時点で仕事を半分終えている、強力な陽動としての役割があると言えます。もちろんヨマワルがサイド落ちしたら無理なので祈りましょう。ヨノワールがサイド落ちの場合はまだ可能性があります。

 対戦相手がホラー超の効果がいかに重要であるかを軽視する可能性は極めて高く(もちろん重要なのはわかっていると思いますが、勝負の分水嶺になるほど重要だとは思われないことが多いはずです)、総じて不利ではあるものの、3:7くらいの勝負になるといえます。

・連撃ドラパルト
 先述したヨノワールを立てることで、ホラー超・連撃エネルギーを止めることができるので極めて有利になります。それができないと逆に難しくなります。

・インテレオン
 小インテレオン採用型以外はジュナイパーを立てれば大体勝ちです。小インテレオン採用型のみ注意が必要で、クイックシューター+アクアバレットで落とされてしまいます。総じて4:6程度の不利がつくでしょう。(TOP8の方のように、連撃インテレオン非採用の場合は有利だと思います)

 方針としては、「マオスイをうまく使って相手の非Vに裏から倒される展開を防ぐ」「ミュウを早めに倒して遂行速度を上げる」「ジメレオンまでの間にメッソンを倒す」ことが重要になります。

・マルヤクデ
 ほぼ無理です。ウィークガードを貼っても熱放射で割られてしまうので、相手が丁寧に立ち回ればよほどのことがない限り勝てません。ボルケニオン非採用型もほぼないので絶望的と言っていいでしょう。一応ウィークガードを貼りつつ先殴りを意識することが大切ではあります。

・一撃ウーラオス
 逆立ちしても無理です。諦めてください。一応イシヘンジン先殴りとかヘルガーを即取りするとかで多少は抗えますが、結局一撃ウーラオスをリレーされて負けます。

・草MM
 大きなおまもりが一番大事な対面です。ゴリランダーの攻撃をお守り→マオスイで2耐えするようにいなしてください。ゴリランダーは多くて3枚採用、釣り竿込みでも2回使われなければ4回は立たないので、耐え忍べば勝てる可能性があります。また、相手の草エネの枚数には注意を払いましょう。ゴリランダーの技は草草草無と重いので、裏を縛って勝てる可能性があります。微有利~五分くらいで見ています。

・悪MM
 デッドムーンGXとギガフォールGXに気を付ければまず負けません。ギガフォールについては気づいていなかったのでCL会場で血の気が引きましたが、デッキ枚数をマリィで管理しさえすればこちらの遂行速度が勝ります。余計な札は切らないようにしましょう。

・マッドパーティ
 基本は不利です。ヨノワールを立てて相手のエネルギープランを崩壊させることを狙いましょう。これができれば有利に振れるのではないかと思います。

■当日のマッチアップ

1戦目 ラプラスVmax 勝
 先3でジュナイパーを立て、お相手が投了しました。

2戦目 ジュナイパー 勝
 お相手のデッキにはミュウが入っていて、本当に苦しい戦いを強いられましたが、序盤の展開の代償にお相手がエネルギーを多めに手から切っていたので、最終的にデッキのエネをこちらがすべて枯らす展開となり、お相手が投了しました。最も負けそうだった試合となりました。

3戦目 草パーフェクション 負
 お相手のデッキの大きなおまもりがサイドに落ちていましたが、こちらのお守りもサイドに1枚落ちていました。そのためゴリランダーの攻撃を受けきることができず、サイドを削られていきました。お相手のサイド一枚のラストターン、勝負に出たお相手がデッキを展開し、残り山札1枚にして4エネゴリランダーを立てることに成功。
 こちらの場にはジュナイパー1枚のみ、という状況を作られてサイドのお守りが回収できず負け。……だったのですが、よく確認すると手札が残り三枚しかなく、マリィを打てばLOで勝っていたことが判明。マリィでLOの勝ち筋はその時考えていたのですが、疲れからか相手の手札が多いと勘違い。私のCL予選敗退の最大の原因となりました。悔やんでも悔やみきれません。

4戦目 三神ザシアン 勝
 早くにジュナイパーを立てることに成功。その後は手札からポケモンを切りつつ、ダメージレースを優位に持ち込みました。クチートやまびこを打たれる前にサイド取り切って勝ち。

5戦目 悪MM 勝
 ジュナイパーを立て、デッドムーンを打たれる前にサイド取り切って勝ち。

6戦目 インテレオンヨノワール 勝
 ジュナイパーを立て、相手の勝ち筋を完全に潰してLOしました。時間内に山札を切らすことができるかだけが不安でした。

7戦目 炎MM 勝
 ジュナイパーを立てて攻め立てることには成功したのですが、ベトベトのバッドポイズンで打点を作られ、アロマ草を引けずに有利ながらも厳しいダメージレースを強いられる展開になりました。そのためヨマワルを置いてオーロラエネルギーの無力化をちらつかせ、ベノムシュートで取らせる動きを強要。エネ枚数でテンポアドを取ってダメージレースを有利に働かせ、お相手が投了しました。これも苦しい戦いでした。

8戦目 三神ザシアン 勝
 お相手が事故気味で、その間にジュナイパーの展開と手札のトラッシュに成功。クチートをいなしてお相手が投了しました。

9戦目 ビクティニMM 勝
 お相手の動きからデッキ内にボルケニオンがいないことを読み、ジュナイパーを2体立てることに専念しました。ダブルブレイズを一発もらった後に詰み状態となり、お相手が投了しました。

 結果、予選8-1となり、20位。3戦目敗北でのオポ不利が最後まで響きました。ただ、それでもドラパルトや一撃、マルヤクデに当たらなかったことは幸運ですし、狙いがはまったとはいえできすぎた結果ともいえるでしょう。
 一方で、運といえばそれまでですが、賭けるに値する確率の運だったと考えています。実力が足りず、その運を手放してしまいました。

■最後に

 記事を購入していただきまして、またここまで長くの文章を読んでいただきまして、ありがとうございました。
 何か立ち回りや採用カードなど、ご質問ある方は@miTSUriN_miriに向けてDMを送っていただければ、答えられる範囲でお答えさせていただこうかと思います。
 また、本文の無断転載(私的・公的問わず)は禁止とさせていただきますので、ご了承ください。


■更新記録


4/13 逆境グローブ・ブリザードタウンに関する非採用理由を追記しました。

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