庭木の迷信は馬鹿にできない?という話
うちの母もうるさい方でしたが、昔の人は庭に植える木や花にはこだわりを持っている人が多かったものです。特に注意したのは縁起、験担ぎ。
「〇〇に、〇〇は植えるものではない」
「〇〇に、あれとこれを植えると家が繁栄する」
などなど、子供の頃からいろいろ聞かされました。
とはいえ、当時は単なる迷信、古臭くて時代にそぐわない話という感じしかなく、私は軽く流して聞いていました。ところが、あながちそうとも思えないことがあったので、紹介したいと思います。
新居に住んでほどなく大病を患った義兄
義兄の定年退職を機に地元に引っ越してきた姉夫婦。夫婦そろって同じ市に実家があるので、老後は慣れ親しんだ場所で暮らすのが夢だったそうです。もともと植物が大好きな夫婦で、前の住居から運んできた花木に加え、果樹や草花も増やして庭造りを楽しんでいました。
新居での暮らしが始まって、まだ数年だったかと思います。定年後に再就職した仕事にも慣れてきた矢先、義兄が入院したという連絡を受けました。
といっても、私が聞いたのは入院してから暫く経った頃。すでに手術も終えていて、落ち着いたタイミングで皆んなでお見舞いに行こうと実兄が決めていたようです。
病気というのは、胃ガンでした。まだ50代後半のときです。ステージについては聞かされていませんが、胃の全摘手術をしたと聞いています。当時、姉のショックは相当なものだったようですが、あれから約20年。再発も転移もなく、現在は孫の成人を楽しみに元気に暮らしています。
新居に、ある果樹を植えていた
ところで、庭に植えない方が良いとされている果樹がいくつかあるそうです。理由についてはそれぞれ諸説ありますが、姉宅の新居では「ビワの木」を植えていました。ビワがあったのはリビングの前で、南側のもっとも日当たりの良い目立つ場所です。
誰かが気にしたという話を聞き、私も調べてみたのですが、ビワの木は「病人が出やすい」「病人が絶えない」と言われています。病人についての説は明確にされていませんが、ビワの木は10mもの高木になることもあるそうで、家の日当たりが悪くなるそうです。
ビワを好んで植えたのは義兄本人だったそうで、尚更驚きました。
現在、そのビワはうちの実家に植えられています。といっても、植えたのは菜園としても使っている離れの土地。誰も住んではいませんので、ご安心ください。
植物が育つのは良い場所である証拠
私が前の「訳あり物件」にいた頃、まず最初に異変が見えたのは植物でした。長年育ててきたポトスが枯れ始め、何を置いても腐ったり干からびたりしてしまい、育たなくなったのです。そのせいで、一時は何も置かなくなっていました。
あまりに気味の悪いことが続き、調べている中で知ったのが「植物自体が魔除や浄化作用がある」ということ。そこで、リベンジで南天を玄関側に置いてみることにしました。南天は北東に向いているうえに「難を転じる」という験担ぎになるのだそうです。
同じ町内の人が、庭の見事な南天を3本ほど分けてくれたので、早速鉢に植えてみました。ところが、3本とも2日と持たずに枯れてしまったのです。それはもう、異様な光景でした。植え替えは何度かやっていますが、あそこまで枯れるのは初めてです。
町内の人も驚いてしまい、今度は自宅で植えてしっかり根付いた南天をくださいました。それは、ずっと元気に育ってくれました。
植えると縁起が良くない木、庭や家を傷めてしまう木などもあるようですが、植物が育つのは良い場所である証拠なのです。
でも、多少縁起や昔の人の言い伝えなども気にするようになった私は、柊木のような魔除になるものを玄関に置くようにはしています。
読んでいただき、ありがとうございました。
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