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選択的夫婦別姓について、竹田恒泰先生と田村淳さんの対談【Twitter炎上した件、竹田恒泰さんと対面討論してきました。ロンブーチャンネル】を見ての要約、感想

*竹田恒泰先生と田村淳さんの対談はこちら


■1,竹田先生の問題設定

選択的夫婦別姓をめぐる議論は、法律論と社会論がごっちゃになっている。

①法律論
そもそも戸籍や結婚、家族を廃止するための段階として、選択的夫婦別姓を導入
例:田嶋陽子さん、福島瑞穂さん

②社会論
いろいろ不便だから、マイノリティーを救済するために、戸籍を温存しながら、別姓の制度化を目指す
例:維新の会

今回の対談は、あくまでも②社会論=不便さという視点で考える

■2,竹田先生の原則

(1)法改正は小幅修正で対応すべき

①法改正の影響は、予測不可能。不都合が生じて回復できない。

②完璧な制度は存在しない。

*マイノリティー(少数派)を救済するのであれば、ではどこまで救済するのか?
親子婚、幼児婚、一夫多妻などを救済してもよいのか?

(2)戸籍制度は存続させなければならない

■3,竹田先生の選択的夫婦別姓反対の理由① 戸籍論

・選択的夫婦別姓が導入された場合、戸籍が守られるかどうか未知数。

●竹田先生の戸籍にたいする見方

日本の戸籍は、生涯、祖先、兄弟まで個人の追跡ができる。

①アメリカの制度
生まれた→結婚した→死んだ
それぞれが分離した記録になっていて、個人の生涯を追跡できない、さらに親兄弟の所在も不明。

②欧州の制度
籍に入るという概念がない。
パートナーシップを国家が承認したという話でしかない。

●竹田先生の戸籍についての主張
そのため…
選択的夫婦別姓は、通称使用の拡大で対応すべきである。

●田村淳さんの戸籍についての主張
*田村淳さんは、通称使用を拡大しすぎることで、逆に戸籍が形骸化することを危惧している。

*田村淳さんも、戸籍制度を存続させる形での選択的夫婦別姓を模索している。
そのため、竹田先生と田村さんは、戸籍を守るという点では一致している。

■4,竹田先生の選択的夫婦別姓反対の理由②

選択肢が増えることによる苦しみ

①とくに「できちゃった婚」では深刻になる
・夫婦で意見一致しない場合は?
・兄弟姉妹で姓が異なる場合は?
・不一致を理由とする中絶もあり得る
・親族トラブル

②子どもの姓を、最終的に家庭裁判所に求めたとしても(立憲民主党案)、判断の理由や根拠をつけられるはずがない。

■5,竹田先生の具体案

①職場での旧姓使用を法制化
・選択の義務化など

②銀行口座とパスポートの問題
・銀行口座(銀行側のシステム改変コスト)

・パスポート
(マネーロンダリング対策でダブルネームは困難)

●竹田先生の銀行口座とパスポートの解決案
銀行口座、パスポートを…、
旧姓かどうか選択できるようにすれば解決できる。

これにより…、
選択的夫婦別姓推進派の多くの人々の問題は解決される。

■6、竹田先生の世論分析

選択的夫婦別姓の世論は、
そもそも盛り上がってない

●内閣府の意識調査
5年に一度の意識調査、5000人以上に対面、時期にかかわらず統一された質問で、誘導質問が少ない。

①夫婦がそれぞれ婚姻前の名字を名乗ることができるように法律を改めてもかまわない:42.5%

②夫婦は必ず同じ名字を名乗るべきである:29.3%

③夫婦が必ず同じ名字を名乗るべきだが、婚姻によって名字を改めた人が、
婚姻前の名字を通称としてどこでも使えるように法律を定めることはかまわない:24.4%

●内閣府の意識調査
選択的夫婦別姓反対+ソフトな反対=53.7%
→反対が、選択的夫婦別姓賛成よりも多い

■7,竹田先生が見る、選択的夫婦別姓をめぐる議論が混乱する理由

国会議員は大半が選択的夫婦別姓容認なのではないのか?(田村淳さんの質問)

・実際には、竹田先生の意見をむしろ選択的夫婦別姓論と捉える人が多い。

・維新の選択的夫婦別姓容認は、竹田先生から見れば、反対派の着地点。

選択的夫婦別姓を絶対的に推進しようとしている人は、さほど多くはない。

■番組を視聴したチャンネル主の感想

・チャンネル主の立場:選択的夫婦別姓反対
・田村淳さんも戸籍を存続させようとしている点は意外だった。
・やはり竹田先生のお話が、現実的だと思った。

*戸籍については以下をどうぞ


*情報もと、素材もと
総務省:住民票、マイナンバーカード等への旧氏の併記について


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