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すべての「弱さ」は社会の「伸びしろ」だなんて。言ってくれるわねぇ。嬉々。

コピーライターが
福祉の世界に
飛び込んでみたら
できたこと


そうなんだよ、コピーライターなんだよ、著者の澤田智洋さんは。
だからもう、コトバ選びにインパクトがあり、抜群に興味を引くのです。
だからぐんぐん読んでしまうのでした。

巻頭のカラーページに出てくる
岡本太郎氏の著書「自分の中に毒を持て」の引用にさえも興味がわいて、
図書館で調べてしまった(笑)

澤田さんが親になってから出会った障がいという「未知の世界」は、
「稼いで勝つ」ことがすべての、それまでの彼の価値観をひっくり返すような、全部が白紙になるようなニューワールドだったはずだけれど、そこはさすがのクリエイター。
もちろん悶絶した日々はあったろうけど、それでもビジョンをクルンと変えて、興味シンシンでニューワールドへ足を踏み入れて行く様子が目に浮かんで、私もどんどん楽しくなった。

とにかく、澤田さんのコトバ選びにいちいち共感し、
「そうそう!そうなんだよ~ 上手いな~言い方!」と。

適切な情報量にチューニング = もう、これ全くね。適切が見当たらなくなるよね。

弱さを強さに変える仕事 = すべての業種に通じると思うの。

弱さの中にある多様性 = 目のつけどころがサワダだね!笑。

この仕事って、誰のためにやってるんだっけ?=これってさ、すごくあるあるな落とし穴だよね。でも、落ちてることに気がつかないこと多いよね。

自分が広告したい企業を自分で選ぶ=これ素敵でした。好きなことを仕事にしているやつなんていないよ。ってよく言うけど、仕事を自分の好きな方向へ引っ張ることはできるんだよね。

アンタッチャブルだと思い込んでいた「障害当時者200人」に会う=おそらく、多くの人が無意識にそうしているはずの「アンタッチャブル」。ちゃんと関わればわかるんだけどね、間違いだって。
クリエイターは、飢え渇き、もっと「いいもの」を作りたかった。=この「飢えと渇き」は、クリエイターだけじゃないかも。なんでそうできない、そうすべきなのに!みたいなことで、悶絶する「仕事できる人」って、いっぱいいるはず!みんな、み、水~~!ってなってるわ。

だれかではなく、あなたのために=もう、このままキャッチコピーです。おばちゃん、すぐ買う!笑

澤田さんが提唱する「ゆるスポーツ」のネーミングに至っては、
もう、コトバ遊びの宝庫、巣窟、ipponグランプリ!


とても勉強になって、心にとめようと思ったことばもたくさん。

マーケティングって、「調査」じゃなくて市場そのものを「つくる」こと。
「流行ってるの?」「流行とかじゃないんです」から見えること。
言葉にリーダーシップを持たせること。
自分の人生のシーン「ベスト20」を意識すること。(もう、終盤ですが)


「マイノリティデザイン」の世界は、
澤田さんの中にずっとあったマイノリティの種が、
息子さんという光を浴びて芽を出し、
「アンタッチャブル」から栄養をもらって花開いた世界。
きっとその花はまた種を落とし、隣の土にも新しい芽が育っていくんだろうなぁ。

できることなら、
澤田さんの伴奏者であり、トレーナーであり、監督であろう「彼の妻」の話も、是非聞いてみたい♥。



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