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汗と涙
私は昔から「応援する人」に弱い。
すぐに涙腺が緩み、嗚咽混じりの呼吸になる。
この夏、はじめて高校野球を見に行った。
気温も高くて暑い。それ以上に熱い試合。
なにがどこでどう変わってもおかしくない試合を見ながら
「選手の親御さんはたまらない気持ちでいるんだろうなあ」とボーッと考えた。
「おれ、やきゅうやりたい」と野球を始めた日からつらい練習を乗り越え、悔しい思いを抱えて成長していく我が子を一番近い場所で見守り、支え、応援してきた親御さん。
いまどこでどんな気持ちで見ているんだろう、と考え、騒がしい球場の隅でひとり涙ぐんだ。
球場のスタンドでは、全校生徒が集まって必死に応援をしていた。
点が入ると飛び上がって喜び、ピンチの時には手を合わせて祈る姿。
「母校だから」と言われればそれまでだが
「なんでそこまで一生懸命応援を・・・」とまた涙ぐんだ。
結果、その日私が応援していた高校はコールド勝ち。
汗と涙で身体中の水分塩分が出切ってフラフラになりながらもすがすがしい気持ちで球場を出た。
帰り際に買ったポカリは、なんだか懐かしい味だった。
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