はつたいけん♡けつ

採血くらいなら針は平気だし、貧血とも無縁。以前血液検査をしたときの値はどの項目も綺麗に基準値の範囲内だったこともあって、私の血、優良血液じゃね?!分け与えても平気じゃね?!と謎の自信をもち、今までは何となく怖くて避けていた献血を初めてしてみることに。コロナで協力者減ってるとか言われたら、じゃあ私が!ってなっちゃうよね。(なるとは限らない)

仕事中会社に献血バスが来る形の献血だった。問診も飲んでいる薬も血圧もクリアし、献血バスへ向かった。

はじめに血管の状態を見て、献血しない方の手の指先に針を刺しての血液検査をした。実はこれ、本番より痛かった。そりゃあ指先なんて敏感なところだもんな…。でも全然怯えるほどの痛さではなかったよ。怖くないよ。そこで血液型もきちんとAB型なのを確認し、血の濃度(と言われたが血色素量?ヘモグロビン?かな?)も基準値を余裕でクリアしバスの1番奥へ案内され、いざ献血へ!

本番の献血は、私が感覚バカなのか普通の採血と大して変わらなかったと感じた。ここも全然怖くない。採血でも目を閉じちゃう人間なので、刺している部分をタオルで隠してくれてたのがすごく有難かった。

針を刺すのも血を取られるのも全然平気だったけど、大変だったのが足の運動と看護師さんとの会話。無理して喋ろうとしてしまうタイプのコミュ障は、看護師さんとのコミュニケーションに必死だった。そのうえ血液を循環させるための足の運動を同時進行しなければならないので、ふたつ以上のことを同時にこなすのが苦手な人間にはきつかった。更に飲み物を飲むことなんてほとんど頭から抜け落ちてしまっていた。数口は飲んだが。

それでも難なく献血は終わり、上体を起こすとパンパンに膨らんだ血液パックがあり、抜けた血液の多さに一瞬怖くなってしまった。献血後の注意事項を説明してもらっている最中、異変は起こった。読んでいる文字に焦点が合わなくなって、体はぼわっと熱くなり、頭がくら〜っとなった。

「あ、なんか…気持ち、悪いです…」

その訴えから即座に看護師さんが対処してくださり、数分後なんとか調子が戻ってくる。起き上がって飲み物を飲めるまでになり、よくなったのならとバスの入口付近にいる先生のところまで歩いていき、血圧を測った。

血圧の数値が低く、(最高60台)おかしいな〜もこもこの服を着てるせいかなと測り直している最中に、またクラクラし始める。

再びベッドに戻り、今度は点滴を打ってもらうことに。倒れながらも意識はあったので、ぼーっとしながら落ちてくる点滴を眺め、時計を見ると思ってたよりかなり時間が過ぎていることに気付く。ああ、昨日も早退したのにまた抜けちゃったな。血液センターの人達も早く帰れなくなってしまってるんだろうな…と各所に申し訳なさを感じながら回復を待っていた。

点滴が終わり、ゆっくり立ち上がってみると今度は大丈夫だった。先生の元での血圧測定も最高90くらいに戻ったので、無事に長い戦いが終わったのだった。

その後は何事もなく過ごせた。昼休みになると担当の看護師さんが心配して電話をかけてくれたし、両腕(献血と点滴)を刺したところに何度も血圧測定をしたから、内出血してたらと塗り薬ももらったのでアフターケアもよく、嫌な気持ちには一切ならなかった。

大変なことにはなったけど、いい経験になったとも思った。それだけ大量の血液が抜けていくときに今のような健康体でなかったら、400mlどころでない血がダバダバ出た時に輸血させてもらえなかったらと思うと恐ろしくなり、私が提供した血液が誰かの助けになることを強く願った。

私は献血をしてこういう事態になったが、改めて献血は大事だ、たくさんの人に(無理のない範囲でだが)してほしいと強く思うきっかけになった。これを読んで献血を怖いと思って控えてしまう人が現れたら、この文章を取り下げるつもりだ。

少なくとも、針を刺すのも血を抜かれるのも全然恐れるほどのことではなかった。怖くないよ。過剰に怖がらなければ恐らく何事もなく終わるものだろう。後で調べたが、私のような症状(VVRというらしい)が表れるのは1%らしい。そして、もし何かが起こっても、医療関係者の方々が適切に対処してくれるので健康に被害はありません。なんとなく渋っているならやってみるのもいいのでは?とすすめておきます。(急に語りかける)

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