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「パパとムスメの7日間」、面白かった。

いやはや面白かった。親子のココロが入れ替わる話。祖母の見舞い帰りの電車内で地震に会い、転覆し混乱する車中で入れ替わってしまう。いつ戻るかもしれない不安の中、パパは娘の高校に、ムスメは父の会社に行き、秘密を周囲(母)に隠しながら送る。本当に起きそうな現実的な問題も表現されてあり、我が身に起こるように想像できて、とても現実感があり面白かった。
話のリズムもテンポよく「ハケンアニメ」の勢いのように、7日間の短期間に起きる出来事が無駄なく物語になって飽きなかった。
ムスメは、父親には体を見られたくないので風呂の時は目隠されるやら、デートで追っかけるやら。パパの会社業務では、女子高生目線でみると本当に無駄が多いんだろう。
最後、どうやって戻るのかと思へば、伏線がしっかりあって、無理なく面白い結末でした。傑作。

社会人目線で読むと、「全ては上司、社長に伺うための儀式である」との記載は、全くもってそのとおりと刺さった。社会に貢献するための会社であり、客先のニーズを満足させる為の仕事であるんだ。そういう意味でも、今のサラリーマンに読んでほしい小説であった。

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