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適当であって、完璧なもの

そういうものってあるんだなぁ
と初めて思ったいう話。

この春休み東京を歩いて、見て、聞いて、食べて、出会ったこと・感じたことを書きます。

》レオナルド・ダ・ヴィンチ作、糸巻きの聖母

人物のパーツが素晴らしい!けれど、背景や衣服の辺りが弟子作らしく、なんか適当。天才は浮いてしまうものなのですね…
だけれども、人物から感じる神々しさ、穏やかなさ、静謐な空気…に深く感動。
背景とのアンバランスさなど気にならない、素晴らしい作品でした。

》有瀬龍介さん、絵画展

目黒川沿いを歩いていて、偶然立ち寄りました。
凄く密度の高い作品、神経の研ぎ澄まされるような色やライン、に最初は目が惹きつけられたのですが…
ずーっと見ていると、だんだん手なりで描かれた、のびやかなフリータッチの作品が魅力的に見えてくる、という不思議な経験をしました。楽に描いているものにも、完璧さがある。

》サダキデリ、のアラカルトディナー

自家製の手作りハム、テリーヌ、パン、煮込み料理には丁寧に下ごしらえした付け合せのお野菜。ハムもテリーヌも、たっぷりと厚切りに。気取らない盛り付けで、食器で、リラックスして飲める美味しいワインといただく、完璧な食事でした。

》永田ジョージさん、ピアノライブ

相変わらずマッチョ!な四肢からのびやかに溢れる、健康で元気な音の波、情緒あふれる豊かなサウンド。
でも細部のタッチは結構適当、トークも適当(笑)
その大らかさと朗らかさに、心身が癒される、素晴らしいライブパフォーマンスでした。


どこまでも緻密に、追求して、作り上げる完璧さに憧れるけれど、大事な要素だけは押さえつつ、どこか抜いてしまうからこそ生まれる良さもある。

自分の能力、良さをとことん追求する一方で、何か『抜く』部分を探したいな、と感じた旅でした。

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