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過激なイルカの思想 #文学トリマー |毎週ショートショートnote

「芸術とは、かくあるべし!」
モジャモジャ頭のセンセイは、唾を飛ばしながら黒板の前で叫んでいる。

センセイの情熱とは裏腹に、14時の力も乗っかった教室は、ゆるりと退屈が包む。

俺なんかもまだ人間1回目なので、ゲイジュツとか、ブンカクとかのことはよく知らないんだけど、このセンセイの話は退屈だなとは思う。

隣の席のイルカ2回、人間3回目のやつに言わせると、イルカの方がゲイジュツを理解してるらしい。

「俺は犬1回、人間1回目の新入りです。」とつたえると、犬経験者なら文学トリマーがいいよと勧められた。

人間が作り出した文学の中でも、不必要なやつを犬的な視点で切り刻んでいく仕事らしい。

犬視点でいくと、爆発の話や、自然を壊す方法、薬やタバコ関連の文化は切り刻むに値する。

でも今の俺はちゃんと人間もしているから、一方的なねじ伏せはしないつもりだ。

イルカ2回の男は言った。
「人間は動物達がどんなに不要だと思っていても新たに文学を作り続けて垂れ流す。だから遠慮なく、片っ端から切り刻め。」

イルカのやつ、過激派文学トリマーだったか。



【あとがき】

私が書く垂れ流しのお話も、イルカ2回の男に切り刻まれそう。

今週も #たらはにか  さんの企画に参加させていただいております!

しかし #文学トリマー ってなんだw
めちゃくちゃ難しかったです!

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