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Photo by
e_kappasan
編集後を見据えて下地を作る
カメラの仕事をしたり編集を学んでいるとすぐLog撮影という技術に出会うことになるのだが、簡単にいうと撮影の段階でちょっと色が薄く記録するもので、厳密には光の濃淡(階調)を変えて人が感じる光に近くするグレーディング方法。ちょっと色彩が薄くなったと理解してください。で、もちろんそのまま映像作品にしようとしてもぼんやりうっすい映像なので見ていて眠くなる。ではなぜそういう記録方式をとるかというと編集前提で考えているからで、もし普通に撮影する(本来人間が見ている光の濃度、色の鮮やかさよりも綺麗に調整されたもの)と、後から編集して色彩を綺麗に見せようとしても濃淡が濃くて暗いとこが黒つぶれしたり明るいところが白とびしたりする。いろんなフィルターがあってLUTというのだがこれをLog撮影していない映像にそのまま当てるとそんな具合にうまくいかない・・・でもLog撮影をしておくと、編集の際にLUTを当ててると映画のように綺麗に反映される。(ようにというか映画はその撮影方法なのだが)手間はかかるが、手間をかける前提で準備すると、より綺麗なシネマティックな映像に仕上がるというわけだ。
この編集を前提に下地を作るという作業は何にでも当てはまると思う。役を作る上でも、綺麗に見えるテクニック、見せるテクニック、それらしく見える演技・・・それが映像で撮影したそのままの動画だとどうしても素人っぽくなってしまうのと一緒で、ただ用意したままの技術では素人にしか見えないということが似ている。テクニックを映えさせるために、地味な下地を準備する。そうすれば「いい感じ」の作品が生まれるのだ。
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