インバウンド旅行客向けのツアーを作ってみたら Part1
去年からずっと通訳ガイドのお仕事はありませんので、その分研修での勉強だったり、ツアーの造成、販売などの分野で色々と考える機会をいただいています。
そこでインバウンド向けのツアーに携わる通訳ガイドとして大事だと思うことがクリアになってきました。たくさんあるんだけど、その中からいくつかをご紹介しますね。
1 Clarity
2 Relatable
3 Freedom
4 Flexibility
1 Clarity
当然じゃん、と言われそうですね。明確明瞭に、というのはわかっているんだけど、ほんとに私クリアなメッセージを伝えているか、これを考えさせられることがあります。
例えばこんな感じ。
- 鯉のぼりを見て「端午の節句」「男の子の日」「5月」「ちまき」「美味しそうだな、買いに行こう」(ちゃうか)なんて言うのを想像する私たちですが、お客様にはその文化背景がないからその文化ギャップを補充して伝えることで明瞭にしてあげる。
また別の例。
- Do I have time to visit another temple?と聞かれて「あ、本来のツアーの予定では時間はないけど、午後の予定に入っているあの行程を変更したら行けるな。よしじゃあXXに電話を一本入れてOKが出たら、お客様のご希望に添えるように行程を変更しよう」と思ったとします。さあこれをお客様にどうやって伝えますか?
この時に上記の言葉をそのまま英語にして伝えちゃうと、英語圏の方の中にはフラストレーションを感じる方もいるかもしれません。私はこんな時にはYes/Noでまず質問に対する答えを伝えた上で上記の説明を加えます。結論は必ず先に伝えたい英語 VS 結論は最後に来る日本語。言葉のロジックがそもそも違うので、話すときの順番を間違えると、お客様は言葉の展開にちょっと迷子になっちゃう可能性がありますよね。
日本語を英語に置き換えるだけの通訳マシンじゃないし、単なる詰め込んだ知識のアウトプットだけでもない、そんな役割が私ら通訳ガイドですね。
またクリアにしておきたいポイントが違うことの他に、ここはそんなに事細かく話す必要はなくてやんわり話す方が場が和らぐなあ、と思われる点も英語と日本語は違います。そう言った点を常に意識しながらお客様と対応する必要性を感じています。
4月後半から「通訳ガイド養成オンラインワークショップ第2弾」を実施いたします。「今が準備に最適の時期」という声や「いや、まだまだインバウンドは戻ってこないよ」という声などなど、インバウンド観光業界にいる皆さんの耳には届いていることかと思います。そんな皆さんに私がお伝えたいのは、まずはやりましょう、です。周りの声に惑わされずに、まず今できることを実践する、これが私の今年の目標。通訳ガイド養成オンラインワークショップに参加いただいた皆さんにも同じ気持ちで、英語のポリッシュアップを実施しましょう。ここで英語力・ガイド力をアップしてどんな状況がきても対応できるガイドになれるよう、まずは今できることをやりましょう!皆様のご参加をお待ちしています。williamsmorikawa@gmail.com
(写真:ニウエという島でみた野生のニワトリ。野生なので森の中で飛んでいてびっくり。)