【ミトシャのアートハント】 vol.1 メトロポリタン美術館展
三兎舎のミトシャです! わたしは美術展が大好き。そんな理由から、ミトシャのアートハントと題して、わたしが観た展覧会の様子を紹介してゆきたいと思います。一番最初は国立新美術館で開催されている『メトロポリタン美術館展』です! 会場でのテーマごとに感想を綴ってみますね。
メトロポリタン美術館展
Ⅰ.信仰とルネサンス
わたしはクリスチャンなので、聖書によく親しんでいて、それでイエス様を描いた絵画や聖母子像、弟子たちの伝道や奇跡の情景などは、ここは福音書からだな、とか、ここは使徒行伝にあったよね、とか思い出しながら観ていました。それと同じように、ギリシア神話やルネサンスの文化のことを知ったら、より違った情景が見て取れるようになるのでは、と思います。せっかく図録を手に入れたので、そういう部分も学びますね。学んだら、またみなさんにシェアします!
このパートで、わたしが好きだったのは、エル・グレコの『羊飼いの礼拝』。エル・グレコのタッチに、ぐい、と惹きつけられました。
クリスマスの降誕劇でもよく使われる場面です。福音が一番最初に告げられたのは、貧しい羊飼いたち。彼らの喜びが、陰影を伴って描かれます。光として描かれるイエス様。その手前に横たわる子羊は将来の十字架の犠牲の象徴です。
絵の上手下手という目で見れば、素人のわたしが見るとそんなに上手という風には思えません。でもね、とっても引きつけられます。しばらく絵画の前で立ち尽くしていたわたしでした。
このパートでは、クラーナハの『パリスの審判』という絵も展示されていました。とても美しい絵画です。全てのモチーフに意味があり、そしてきっと描かれた当時だから分かる隠されたものもあるのでしょう。その全部を知り得ることはできないけれど、純粋に美しいものとして楽しむことも嬉しいです。とっても綺麗! 瞳が喜ぶ絵というのもあるのだなあ、と思います。
Ⅱ.絶対主義と啓蒙主義の時代
このパートでは風俗画が多くありました。
わたしの自慢の長い耳にこんなことされたら、噛みついてやるんだから! 絶対、この猫だって黙ってなんていなかったはず。ザリガニと猫。こんな場面が一幅の絵画になるんだから、おもしろい。
他に風景画も、もちろん宗教画もあります。そして今回、わたしが足を運んだ一番の理由となる絵画もこのパートに展示されていました。
冒頭の写真で、広げられた図録にあるのがこの絵画。実物を観られて嬉しかった〜。そして、フェルメールの作品なのに結構、大きい! わたし、観たことがある作品が小さいものばかりだったから、とっても意外だった。
そして、信仰者なら、これ! と気づくモチーフが随所に散りばめられている。本当に絵画全体で、信仰を表しているみたい。分からないモチーフもあったりするけれど、ひとつひとつの意味が分かるとよりおもしろく感じられる。でもね、分かりすぎるというのも、興醒めするところもあって。この絵、好き! っていうところからちょっと離れちゃうんだよね。でも、少し離れて観た時に、図録で眺めた時に、やっぱり、いいなあ、と感じるから、わたしのそういう部分、大事にしていこう、と思う。
探求することも、一方的に浴することもどちらも大切。どちらもしっかり拓かれていこうと思うんだ。
Ⅲ.革命と人々のための芸術
このパートには、なんというか現代と地続きの明るさがあるように感じられました。モネの『木馬に乗るジャン・モネ』とか、インスタにあったら、たくさんハートもらえちゃうよね。スカート履いているから女の子かと思ったけれど、モデルは男の子みたい。何より木馬の様がかわいくって! (この作品はまだパブリックドメインじゃないのかな? リンクを貼っておくね)
ドガの『踊り子たち、ピンクと緑』も好き。
わたしだって、いつかバレエ踊っちゃうもんね。三つ首兎のピルエットを見せてあげるんだから。
セザンヌの『リンゴと洋ナシのある静物』にも、すっと惹かれました。なんてことのない主題なのに、すごくいいんだ。色、タッチ、雰囲気、構図。なんだか、ほっと、ため息が漏れるのでした。嬉しいため息、なんて、変な例えだけれど、そんな風に、本当に。
おわりに
感想を駆け足でお送りしました。もちろん、全然、語り尽くせていないし、まだまだ咀嚼もできていませんが、青い感想を書き留めておこうと筆を取りました。
お伝えしきれないボリュームではあるのですが、わたしとしては、もう少し、あと2パートくらいの展開は欲しかったなあ、というのが正直な感想です。もう少し絵画のエネルギーを浴びていたいと思ったのでした。
とはいえ、作品群は素晴らしいし、とっても目に嬉しいのです。お時間のある方は、ぜひ足を運んでみてください。
わたしの解釈は多分に間違っていると思うし、浅いものであるとも思うのだけれど、この場を通して成長してゆきたいので、どうぞこれからもよろしくお願いします! ご指摘、ご感想、お待ちしております! おすすめの展覧会などもありましたら教えていただけると嬉しいです。
ではでは、また次の機会に! ミトシャでした。
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