挑戦者たちの書籍レビュー

【挑戦者たちの書籍レビュー002:『あなたの心に聞きなさい』(高橋恵)】

「経営者は孤独」とよく言います。
(もちろん、私も例外ではなく、孤独や悩みを感じる時もあります。)
孤独や悩みを感じた時、何を心の拠り所にするか。

今では”成功者”と呼ばれている方でも、過去に多くの苦境や孤独・悩みを経験してきています。
その方のお言葉から疑似体験できるのが、読書の素敵なところ。
そこで私のnoteでは、「挑戦者たちの書籍レビュー」と題し、経営者や歴史上の人物に関する書籍を勝手に不定期的に紹介いたします。

今回は、高橋恵さんの最新著書『あなたの心に聞きなさい』(すばる舎)の読書レビューです。
https://www.amazon.co.jp/dp/4799108301

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高橋恵さんは、東証一部上場のPR会社「サニーサイドアップ」の創業者。
結婚・子育て・離婚を経験後、42歳で長女(次原悦子さん、当時高校生)と起業したご経歴の持ち主です。
現在は次原さんに同社の経営を託し、「世界中が”やさしいおせっかい”であふれ、社会が笑顔でいっぱいになること」を願いに、「一般社団法人おせっかい協会」会長として活動されています。

私も「おせっかい協会」のイベントでご本人とお会いしましたが、懐が深くて温かい方でした。
高橋恵さんの周りには、常に心が温かくてバイタリティに溢れた方々が集まり、活気がある印象です。

著書『あなたの心に聞きなさい』では、「心に迷いなく生きる」ためのコツ(ご本人は”コツのようなもの”と表現)が多く紹介されています。
サニーサイドアップ創業時のエピソードをはじめ、端から見れば「苦境」に思えるような環境を前向きに捉え、道を切り拓くお姿に勇気づけられました。

ご自身の経験も交えて述べられているので、お話がスムーズに心の中に入ってきました。
「信じれば全てが救われる」という一方的な価値観の押しつけではなく、「”心の声を素直に聞いてみる”と良いかも」とのスタンスと語り口(文調)なのが良いのでしょう。

また、一貫しているのは、「誰かが見捨てなければ、人は必ず変わる」というスタンスです。
本の中で、高校生時代に子どもたちの勉強の面倒を見るボランティアで働いた経験が出てきます。

担当した子どもの1人に、国籍が理由でいじめを受けたことをきっかけに、非行に走るようになった少年がいました。
人間不信に陥っており、初対面では「お前なんかお呼びじゃない」と言わんばかりに、タバコの煙を吹きかけられます。
その後も包丁を突きつけられたことがありましたが、本音で語り合ううちに、少年が徐々に素直になっていき、数年後には見違えるような立派な大人になったそうです。

当時の不良少年のように、高橋恵さんのお言葉から、多くの気づきと勇気、優しい心をこの本から多く得られると思います。
私も本に「早い行動がチャンスを生みます」とのお言葉を書いていただき、心の支えにしています。
「心のビタミン」を得たい方に読んでいただきたい一冊です。

【心に残った言葉】
「小さく考えると、目先の結果にとらわれてしまう。
大きく考えれば、課程の大切さに目がいく。」

”長い目で人生を見る必要性”を示すお言葉です。
完璧に生きようとし過ぎるから、一つの出来事に必要以上に一喜一憂してしまう。
「人生なんてなるようにしかならない」とコントロールを手放すことで、楽に生きられるようになるという意味です。

そして、「人生に起きる出来事の全てにはプラスの意味がある」と仰っています。
仕事の失敗や病気等も、短期的に見れば辛いこと。
しかし、長い目で見れば、その経験のおかげで自分の在り方を大きく見直したり、大事なことを学んだり、大きな決断をしたりするきっかけになる。
これが一番心に残った言葉でした。

サラリーマン時代の私に聞かせたかったです…(笑)
とはさておき、少しでもこのnoteがお役に立てれば嬉しいです。
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