小冊子「長崎手帖をよむ」

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 講座「長崎手帖をよむ」の書き起こし小冊子を、すでに二冊作った。なるべく講座でしゃべってるみたいに、図版も見てもらいながら、ライブな感じで。本の体裁は、あれこれ試した結果、いたって普通のA4のコピー用紙を二つ折りにして、表紙も含め、21枚、42ページとなった。これは新たに導入したホチキスの11号針が綴じてくれる限界ギリギリの枚数だから、これ以上は作りたくても作れない。それより大きい針やら、卓上のガッチャン!っていうやつやら導入すると、いろいろ破綻するので、これがリミットだ。ちなみに表紙は、講座のテキストの表紙のデータをそのまま使っている。

 おそるおそる、出島の「Soubi'56」さんに置いてもらったら、あっという間に30冊くらい売れた。以前、講演に呼んでいただいた東京の方々からも、ご要望があった。なんとまぁ。昭和の長崎のおじさんたちの小さな本を読む、これまた小さな自家製本が、こんなに読んでもらえるなんて。「田栗さん(『長崎手帖』の発行人)、見てますかー?」という気持ち。

 もちろん将来的には書籍化をねらっているし、一見、マニアックなものにも見えるけれど、高度成長期やその前の戦争、時代の移り変わりが、人や町にどんな影響を及ぼしたのか、あるいは大正や明治、幕末とのつながり、そんなようなことが、おかしゅうて、やがて、じんわり、みたいな、そんな試みだと思って、とにかく形あるものにしている。好きでやってるのは確かなんだけど、この本や、この本を作った人たちの思いを、いま形にしておくことで、また次の時代まで寿命がのびたらいいな、と。

 しかし、はじめは週刊化を目指して、2週で2冊作ったら、さすがにそれはハイペースすぎた。作るのが楽しすぎて、日常生活と首と肩に支障をきたしはじめたので、2〜3週に一冊にしなければと自戒。

※「長崎手帖をよむ」「vol.1 長崎手帖とその時代」「vol.2 ふだんを見つめる(と、くんち)」は、出島の「田川憲アートギャラリー Soubi'56」さんでお取り扱いいただいています。


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