総合診療における「めまい」:第6話 めまい疾患の臨床像「機能性めまい」
総合診療における「めまい」:第6話
2020年10月16日
内田卓郎医師を招き,【めまいの診療とリハビリテーション】シリーズ,『第1回 総合診療における「めまい」』を開催させて頂きました.その内容を第1~5話に引き続き,以下に第6話をご紹介させて頂きます.
めまいを起こす代表的疾患を以下のように取り上げてみました.
今回は特に「機能性めまい」に関してご報告します.
近年では,持続性知覚性姿勢誘発めまい(Persistent Postural-Perceptual Dizziness:PPPD)という概念が有名です.末梢性めまいのBPPVに対するアプローチと同様に,リハビリテーションの効果が期待されます.以前に,
恐怖性姿勢めまい(Phobic postural vertigo:PPV)という概念がありましたが,その概念の進化形にあたります.
ちなみに,
PPVにおいては,例を挙げると以下のようなループに抜け出せなくなります.
①偶然めまいを経験する.
②めまいから想起するイメージで不安に駆られる
③自分では調整できない.
④病院受診に異常なしと判断され,原因不明に対する疑惑と同時に恐怖も感じる.
⑤整合性が合わないと理解しながらも,めまいの原因に対する恐怖にとらわれる.そして,再度①が生じることで,繰り返さられ,病態が増強されていく.
改変・参考:本邦における Phobic postural vertigo(恐怖性姿勢めまい)症例について.Equilibrium Res Vol.66(3) 123~129,2007
今回は以上となります.
また,次回は前失神の臨床像となります.
それでは,また次回に.
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